中性脂肪を下げるために、どんな運動に取り組めばいいの?

2018/12/19

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

脂肪酸の一種「中性脂肪」は、数値が高いと内臓脂肪や皮下脂肪を増加させる原因となります。中性脂肪を適正に保つことは、健康的なスタイル維持や病気の予防につながりますが、そのために欠かせないのが運動です。この記事では、中性脂肪を下げる効果的な運動を紹介します。

中性脂肪を下げる効果がある運動は?

私たちの体は毎日の食事からエネルギーを摂取し、運動によってエネルギーが消費されています。運動不足になると、消費しきれなかったエネルギーが中性脂肪として体に蓄えられてしまいます

運動は、「無酸素運動」と「有酸素運動」に分けられますが、中性脂肪を下げるのに効果的なのは有酸素運動です。有酸素運動では体を動かすエネルギーとして中性脂肪を使います。

有酸素運動
  • 酸素を多く使用する
  • 中性脂肪を主なエネルギー源とする
  • ウォーキングや水泳など
無酸素運動
  • 酸素をあまり使用しない
  • グリコーゲンを主なエネルギー源とする
  • ダッシュや筋力トレーニングなど

ふたつの運動では酸素の使用量やエネルギー源に違いがあります。無酸素運動に比べると、有酸素運動の運動強度は低いといえるでしょう。有酸素運動を行っているときは、笑顔で会話ができるくらいの運動量やペースであることも特徴的です。たとえばウォーキングは以下のポイントを押さえて取り組みます。

ウォーキングで中性脂肪を下げるには

  • 朝に行い、1日の代謝を上げる
  • 朝食はウォーキング後に摂る
  • 1日の睡眠時間を確保し、体を休める

また、具体的なウォーキング方法は以下の通りです。

  1. 肩の力を抜いて、体をリラックスさせる
  2. 背筋を伸ばし、お腹に力を入れる
  3. 通常の徒歩より、歩幅をこぶし一個分大きくする
  4. 前に踏み出した足ではなく、後ろにある足で押し出して進むイメージで歩く
  5. 動きに慣れてきたら歩幅を少しづつ広げていく

筋トレも中性脂肪を下げる効果があるの?

無酸素運動でも取り組み方次第で中性脂肪を下げられます。たとえば短時間の筋トレを行うと、体内で熱が発生しエネルギーを消費します。また脂肪分解の働きを持つ成長ホルモンの分泌が促されると考えられています。

脂肪燃焼を目的とした無酸素運動は、10分程度でも効果が期待できます。仕事や家事の合間など、数時間おきに少しずつ取り入れるのがおすすめです。

スクワット

  1. 背中を真っ直ぐ伸ばし、足は肩幅より少し広めに開く
  2. ゆっくりとお尻を真下に落とすように、膝を曲げる
  3. 膝の曲げ伸ばしは、それぞれ4秒ずつかける

中性脂肪を下げるために、食事にも気を配ろう

中性脂肪を下げるためには運動不足解消のほか、食生活の見直しも欠かせません。摂取カロリーが多すぎたり、脂肪分が多い食事を摂りすぎると中性脂肪の蓄積につながります。せっかく有酸素運動を取り入れても、乱れた食生活をそのままにしていては効果があらわれにくいですし、運動を継続するモチベーションが下がってしまうことも考えられます。中性脂肪の改善は、運動と食生活のふたつのアプローチが大切です。

食事の改善で中性脂肪を下げるには

食事量を適正にする
摂取カロリーを見直し、食べ過ぎを避けましょう。
バランスのいい食事を心がける
1日に摂取する栄養素のバランスを整えます。理想のバランスは「糖質60%、脂肪20~25%、たんぱく質15~20%」です。野菜やフルーツ、穀類、海藻を食事に取り入れます。たんぱく質は魚介類や豆類から摂取するとさらに◎。
お菓子やジュースなど甘いものを控える
砂糖、バター、生クリームを多く含むお菓子や清涼飲料水はなるべく控えましょう。
質のいい油を摂る
魚介類に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)を積極的に摂りましょう。
アルコールは控えめに
肝臓は、脂質よりもアルコールの代謝を優先します。1日の飲酒はビールなら1杯、日本酒なら1合を目安にしてください。
禁煙
タバコに含まれるニコチンなどは、中性脂肪や悪玉コレステロールを増加させるおそれがあります。

おわりに:中性脂肪改善は運動不足解消と食生活の見直しが不可欠

自分でできる中性脂肪改善は、運動不足解消と食生活の見直しから始めましょう。今までの生活習慣を変えるのは負担に感じるかもしれませんが、健康的な体を目指して少しずつ始めてみてください。

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