心臓MRI検査でどんなことがわかるの?心臓CT検査との違いは?

2019/2/19

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

心臓や周囲の血管に何らかの異常が見つかったとき、心臓MRI検査をすすめられることがあります。カテーテルやCTと並んで良く聞きますが、どのような検査なのでしょうか。今回は心臓MRI検査について、心臓CT検査との違いも踏まえて解説していきます。

心臓MRI検査とは?

心臓MRI検査は、MRIで心臓の状態を画像で確認し、心臓に起こっている異常や病変を確認できる検査です。

MRIとは、放射線の一種であるX線を使わずに、強力な磁石の力を使って体内の水分に含まれる水素の原子核と反応させることで体内を画像化する医療機器です。患者の体に触れずに体を輪切りにしたような画像を撮影できる、負担の少ない検査を行うことができます。

心臓MRI検査と心臓CT検査の違いは?

MRIと同様に、機械で輪切り状の画像を撮影できる医療機器として、CTもよく知られています。MRIとCTはほぼ同じではないか、というイメージを持ってしまいがちですが、両者には明確な違いがあります。

先に述べたように、MRIは体に磁力をあてて撮影するのに対し、CTは体に放射線をあてて撮影します。また、CTで心臓を検査をする場合はヨードが主成分の造影剤を使うことが欠かせませんが、MRIでは造影剤(主原料はガドリニウム)を使用しなくても検査できる項目もあります。

以下に、心臓MRI検査と心臓CT検査のメリット・デメリットをご紹介します。

心臓MRI検査のメリット・デメリット

メリット
  • 磁力を使用するため、検査で被ばくする心配がない
  • 造影剤を使わず、血流情報だけで心臓付近の血管を撮影することができる
デメリット
  • 1個所ずつしか撮影できず、1部位あたり30分以上の時間がかかる
  • 音がうるさく、撮影時間が長いので、閉所恐怖症の人には向かない
  • ペースメーカーを埋め込んでいる人は、誤作動を起こすリスクがあるため使用できない

心臓CT検査のメリット・デメリット

メリット
  • 1回の撮影で一部ではなく、全身画像の撮影が可能
  • 1回あたりの撮影時間が5分程度と、とても短く済む
デメリット
  • 検査に放射線を使用するため、どうしても少量被ばくしてしまう
  • 画像にコントラストがつきにくいため、撮影には造影剤が欠かせない
  • 骨に囲まれている部位など、はっきりと映らないことがある

心臓のMRI検査でどんなことがわかるの?

心臓MRI検査では、撮影する方法や角度を変えることで心臓全体の大きさや動き、心筋の性質・厚さ、心臓の主要な血管である冠動脈の状態などを知ることができます。具体的に発見できる病名の一例として、以下のようなものがあります。

  • 背心筋梗塞
  • 心筋の変化、浮腫
  • 先天性の心奇形
  • 新機能の低下、心不全
  • 肥大型心筋症  など

心臓CT検査や心臓カテーテル検査などと組み合わせることで、より多くの心疾患の発見に役立ちます。

おわりに:心臓MRI検査では、撮影方法次第でさまざまな心臓の異常がわかる

心臓MRI検査とは、磁力を発して体内の水分に含まれる水素原子と反応させることで、体内の画像を得られる検査です。大きな機械に体を入れて撮影するという点で心臓CT検査と似ていますが、放射線を使わないこと、造影剤が必要ないケースがあること、撮影にかかる時間において異なる点もあります。体に負担が少なく、撮影の方法や角度次第でさまざまな心臓の情報が得られる検査であることを覚えておきましょう。

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