なぜ赤ちゃんにベッドが必要か、理由があります

2017/4/10

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

あなたの家では赤ちゃんをベッドで育てますか、それとも日本式の床におふとんで育てますか。これはその家の生活スタイルによるものですから、好みや方針で意見が分かれることでしょう。しかし、ある時期まで赤ちゃんにはベッドが必要な理由をお伝えします。

お母さんのお腹に似た環境

赤ちゃんがお母さんのお腹から出るということは、大海に小さな魚が放たれるより大変なことです。赤ちゃんはまだ何も口では伝えませんが、長い間お母さんのお腹の中で羊水に包み守られていた記憶はしっかりと持っています。

赤ちゃんが泣き出したとき、何をしても泣き止んでくれない、ということがしばしばあります。抱いても、ミルクをあげても、オムツを替えても泣き止まないのです。こんなとき、赤ちゃんの周りをクッションで囲った、狭くて暗くて静かな空間に寝かせると泣き止むことがよくあります。

いわばお母さんのお腹の中の擬似空間を作るのです。このように少なくとも生後3ヶ月頃まで、できれば首がすわる頃までは赤ちゃん専用の囲われた場所が必要です。これがベビーベッドになるのか、ゆりかごのようなものなのか、またはベビーラックとよばれるものなのかは、その家の選択です。

ペットや他の兄弟などから守る

生まれてしばらくは赤ちゃんは眠ってばかりいますし、自身が意思表示できないですから、全面的に危険から守ることが必要です。目を離したすきに危険な目に合わないともかぎりません。

お母さんの目の届く、ある程度高さのある、柵で囲われた、赤ちゃんが安心していられる環境をつくってあげてください。

そして明かりを消して暗い、眠りを誘う雰囲気を作ってあげるとよいでしょう。そうすることで、昼間と夜を学んでいきます。

そのうちに夜だと思ってすぐに眠るようになるのです。温度は、暑すぎず寒すぎず、というのが適切な温度です。暖かくしすぎると汗をかきすぎて眠れなくなってしまうし、乳幼児突然死症候群のリスクが高まるともいわれます。

そのほかに、赤ちゃんや他の兄弟のためにも、ベッドの縁や角の加工がなめらかにされた、安全性に問題のない構造と仕上げのものを選んでください。

ベビーベッドは買うか借りるか

少しの間だけと決めて使うのか、小学生になる頃まで使うのかで、ベッドを購入するか否かが違ってきます。新生児の間しか使わないのであれば、友達のものを使いまわしさせてもらったり、オークションで手ごろな中古品を手に入れたりできます。

使い終わったら、清潔にして、次の人に使ってもらう…。リサイクルの輪です。ただし、マットレスだけは、始めのうちはほとんど寝てすごす場所ですし、おもらしもあるかもしれません。新しいものに替えた方がよいでしょう。注意したいのは、マットレスと周りの柵の間に小さな手や足をはさみがちですから、すき間のありすぎないように、寸法に注意してください。

おわりに:いずれベビーベッドは卒業する

頭がすわるようになって、みんなで川の字になって寝るしあわせがもうすぐ味わえます。しばらくはベビーベッドで過ごさせてあげましょう。

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