暖房による喉の乾燥、どんな対策が有効?

2019/1/9

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

冬、外の空気も室内の空気も乾燥していて、喉に乾燥による不調や痛みを感じるようになる人は多いですよね。喉の風邪をひかないためにも、良い乾燥対策はないのでしょうか。
今回は暖房による喉の乾燥に有効な対策について、喉風邪の予防法とあわせて解説します。

暖房による喉の乾燥は、風邪やインフルエンザの発症リスクにつながる

乾燥した空気は、空気中に漂っている風邪・インフルエンザの原因ウイルスから水分を奪って軽くし、ウイルスが浮遊・活動できる範囲を広げます
一方で、乾燥から気道の粘膜が乾くと喉に入ってきた病原菌やウイルスを体外へ排出する線毛運動(せんもううんどう)が弱まり、私たち人間の免疫機能は低下します。

このように、乾燥は風邪やインフルエンザウイルスの可動域を広げ、喉を乾燥させて人間の免疫機能を下げるため、暖房で喉が乾燥すると感染症にかかりやすくなるのです。

暖房による喉の乾燥を防ぐには?

暖房による喉の乾燥を防ぎ、さらに風邪やインフルエンザなどへの感染・発症を予防するには、喉を潤し免疫機能を保つことが効果的です。
以下に、暖房による喉の乾燥予防対策をご紹介しますので、よく確認して生活の中に取り入れてください。

空調や加湿器を利用して、部屋全体の乾燥を防ぐ

冬の室内、暖房機器で空気だけを温めているとどうしても相対湿度が下がってしまいます。
暖房で部屋を暖めるときは、湿度40~60%の設定で加湿器を一緒に使用するか、温風タイプでない、湿度調整機能付きのエアコンを選ぶなどして意識的に加湿しましょう。

マスクを着用して、呼気で喉を保湿する

マスクを着用すると、吐き出した呼気に含まれる水蒸気が、覆われている鼻・口・顔の皮膚の一部をはじめ、喉の奥まで加湿してくれます。
ついクセで口呼吸をしてしまう人でも、マスクを着用するだけで喉の粘膜を継続的に保湿できるようになるので、ぜひ利用しましょう。

こまめなうがいで喉を保湿&洗浄

一般的に有効な風邪や感染症予防策として認知されているうがいは、乾燥した喉の保湿と、喉に侵入した感染源を洗い流せる一石二鳥の効果が期待できます。
外出先から帰ってきたときだけでなく、喉に乾燥や痛みを感じたときに1日に何度でも、こまめにうがいをすると良いでしょう。

飲水や飴、ガムなどによる唾液で喉を保湿

うがいと同様、水分で物理的に喉を保湿できる飲水や、飴やガムを食べて唾液の分泌を促す行為も、喉の乾燥予防にとても効果的です。

喉の乾燥だけでなく風邪の感染も防ぐには?

喉の乾燥予防と同時に、乾燥による風邪の感染も予防したい場合には、30分に1回の飲水や漢方の服用が効果的とされています。

まず飲水は、一度に飲む量はひとくちでも構わないので、必ず15~30分に1回、喉の粘膜を潤すとともに付着したウイルスを体内に流すために行ってください。

次に漢方薬は、喉を潤し咳も抑える効果のある麦門冬湯(ばくもんどうとう)や、長引く咳を止めるのに効果的な麻杏止咳錠(まきょうしがいじょう)などが効果的です。

漢方薬は病院で処方してもらえるほか、ドラッグストアで手に入ることもあるので、まずはこまめな飲水習慣で様子を見ながら、服用を検討してください。

おわりに:暖房による喉の乾燥と感染症の予防には、とにかく保湿を!

暖房によって乾燥した冬の室内は、空気中に浮遊するウイルスを軽くするとともに、人の喉の粘膜を乾燥させて免疫機能を下げるため、風邪をひきやすい状況を作り出します。このような喉の乾燥を防ぐには、加湿器や湿度調整機能付き空調、マスクの着用・うがい・こまめな水分補給などで、とにかく喉を保湿することが有効です。さらに喉の乾燥からの風邪も予防したいなら、30分に1回の飲水と漢方薬の服用も、検討してみてください。

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