健康的な歯のために!赤ちゃんの頃から始める虫歯予防

2017/4/10

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

赤ちゃんが食べ物を噛んだり話したりするために、乳歯は非常に大切です。
また、乳歯は永久歯が生えてくる場所を保ち、
まっすぐに成長するのを助けてくれる存在でもあります。

だからこそ、虫歯にならないように乳歯の時期からきちんとケアをすることが重要です!

ということで今回の記事では、
赤ちゃんの頃からやっておきたい虫歯対策についてご紹介いたします。

水で磨いてあげる

乳歯が生えてきたら、きれいな濡れた布で丁寧に拭いてあげてましょう。乳歯の大部分が出てきたら、子供用の歯ブラシを使用して水で磨いてあげてください。この頃から虫歯をケアすることが、将来の歯の健康につながります。

ビタミンやミネラルが豊富なものを食べさせる

白い歯を作るためには、カルシウム、リン、フッ化物、その他のミネラルやビタミン(特にビタミンC)などの防御壁が必要です。

砂糖をとらせない

3歳までは味覚形成の時期のため、必要以上の糖分摂取に慣れさせないようにしましょう。
完全に糖分を避けることは難しいですが、歯固めのビスケットなどに含まれる精糖やドライフルーツなどに含まれる天然糖はできるだけ制限したいところです。お菓子は多くても1日に1~2回、食事と一緒に与えるようにしましょう。

カッテージチーズなどを食べさせる

「お菓子を食べた後に、赤ちゃんの歯を磨こうとするとぐずってしまう」という場合は、チーズを食べさせましょう。スライスチーズにはカルシウムが豊富に含まれています。またスイスチーズやチェダーチーズなどは、唾液の産生を促す効果があります。

スプーンやフォークを共有しない

赤ちゃんの虫歯は、スナック菓子や歯磨きが不十分なせいで引き起こされるとは限りません。もっとも大きな原因は、親(あるいは子供)から赤ちゃんへの唾液を介した感染なのです。
虫歯菌は口中の砂糖やその他の食物残骸を食べ、歯の中のカルシウムを分解して虫歯を引き起こす酸を生成します。また、あなたが今までに虫歯になったことが多かった場合(虫歯の治療をたくさん受けてきた場合)、赤ちゃんにも虫歯菌をうつしてしまいやすい傾向にあります。スプーンやフォークまた歯ブラシなどは共有しないようにして、虫歯の感染リスクを減らしてください。また、保護者や家族みんなが歯磨きをきちんとしているか確認するのがよいでしょう。

哺乳瓶の代わりにコップを使う

コップで飲むことに慣れさせておきましょう。哺乳瓶やシッピーカップで飲むと、液体が赤ちゃんの口や歯に溜まることがあり、虫歯につながる可能性があります。
コップで飲ませた場合、中の飲み物をこぼして周りが汚くなってしまうため避けたいという方は、ストローつきシッピーを使うか、水や薄めたジュースをシッピーに入れるようにしてください。

ジュースの飲ませる量を減らす

水で薄めたジュースを飲ませるのなら、お菓子や食事のときにだけにしてください。空腹を満たすためだけに与えないように注意しましょう。

ベッドに哺乳瓶を置かない

赤ちゃんは近くに哺乳瓶があるほうが落ち着くかもしれませんが、ベッドには置かないでください。乳首の部分を口に含んだまま寝てしまうと、飲み物(ジュースなど)の滴が酸に分解され歯を腐敗させ、「哺乳瓶虫歯」になる可能性があります。

おわりに:生活習慣の積み重ねで虫歯になることも

「赤ちゃんが落ち着くから、枕元に哺乳瓶を置いちゃってる…」なんて方もいるのではないでしょうか。ちょっとした生活習慣の積み重ねで、赤ちゃんの虫歯のリスクは高まってしまいます。ご紹介したポイントに気をつけて、健康的な歯を守ってあげてくださいね。

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