マイコプラズマに感染する原因は?どんな症状が出てくるの?

2019/2/8

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

主に呼吸器系の器官に症状が現れる感染症の一種に、マイコプラズマ感染症があります。マイコプラズマ感染症とは、具体的にどのような症状を引き起こす病気なのでしょうか。今回は特徴と原因、症状、一般的な治療法など、マイコプラズマ感染症という病気について解説していきます。

マイコプラズマ感染症とは

マイコプラズマ・ニューモニアという病原体に感染することで、気管支や肺など、呼吸に関係する器官に異常が現れる病気がマイコプラズマ感染症です。特に5~14歳の小児が発症しやすく、肺炎原因のうち10~20%を占めるといわれています。

特定のシーズンに爆発的に流行することはなく、年間を通して感染・発症がみられますが、気温が下がる冬季にやや増加する傾向があります。体内に病原体が侵入してから、発症して症状が現れてくるまでの潜伏期間は、約2~3週間です。

マイコプラズマ感染症の原因は?

マイコプラズマ感染症の感染経路は、主に感染者の咳やくしゃみによる飛沫感染と、飛沫が付着した手や物に触れることによる接触感染の2つです。

風邪やインフルエンザのように学校などで集団的に感染するよりは、より濃厚な接触のある家庭内で感染が拡大しやすい特徴があります。なお、マイコプラズマに感染・発症すると、以下のような症状が出てきます。

  • 風邪のような全身の倦怠感や発熱、頭痛
  • 痰を伴わない、乾いたような咳
  • 熱が下がった後も、咳が3~4週間の長期にわたって続く(気管支炎)
  • 上記症状が長く続いて重症化すると、肺炎を引き起こすこともある

こんな症状が出てきたら感染しているかも!

マイコプラズマ感染症による症状は、まず発熱や倦怠感、頭痛など、一般的な風邪症状が現れた後に数日遅れて咳が出てくることが多いとされています。

遅れて現れた咳は、痰を伴わず「ゼエゼエ、ヒューヒュー」といった喘息のような咳であるのが特徴で、熱が下がった後も数週間続きます。ほとんどの人は、咳が続く気管支炎の状態にまで回復しますが、まれに症状がさらに進んで肺炎を起こし、重症化・長期化するケースもあります。このため、疑わしい症状が出たら、重症化してしまう前にできるだけ早く内科・呼吸器科の病院を受診することをおすすめします。

なお、マイコプラズマ感染症かどうかで病院を受診したほうがよい目安として、以下のいずれかに当てはまるかどうかがあります。

  • 特に喘息などの持病があるわけではない(あっても症状は軽い)
  • 強い咳が、2~3週間以上の長期にわたり続いている
  • 咳はたくさん出ているのに、痰は出ない
  • 60歳未満である

どうやって治療するの?

マイコプラズマ感染症かどうかは、専用の迅速診断キットを使ってのどから粘膜組織を採取することで確認します。検査結果は15分ほどでわかり、さらに胸の音・呼吸音から肺炎の発症が疑われる場合は、レントゲン撮影をして調べていきます。

マイコプラズマ感染症と判明したら、抗生物質を服用して治療します。ただし、近年では抗生物質が効かない病原体も出現しているため、薬を服用しても症状が改善しない場合は、抗生物質の種類を変えながら治療していくことになります。いずれにしても、重症化しない早い段階で診断・治療開始することが望ましいので、できるだけ早く医師の診察・指示を受けましょう。

おわりに:マイコプラズマは、感染すると気管支に症状を引き起こす病原体!

感染者からの飛沫や接触からマイコプラズマ病原体に感染すると、2~3週間の潜伏期間を経て、マイコプラズマ感染症を発症することがあります。症状としては発熱・倦怠感・頭痛の風邪様症状に始まり、数日遅れて痰を伴わない咳が出るようになり、これが3~4週間続くのが特徴的です。感染しているかどうかの診断は15分ほどでできるので、疑わしい症状があれば早めに内科・呼吸器科の病院で診てもらってください。

※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。

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