どうすれば治るの? ケロイドの治療方法

2017/5/9

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

傷口やニキビ、ピアスの穴から赤く広がってしまうケロイドはやっかいです。すぐに治ればいいですが、場合によっては何年も残ってしまいます。
この記事では、ケロイドの特徴と、治療法、また予防する方法についてみていきます。

ケロイド瘢痕(はんこん)の特徴と治療方法

ケロイド瘢痕(はんこん)とは、傷跡のいくつかが塊状に成長し、傷口よりも大きくなります。ケロイド瘢痕は誰にでもできるものですが、色黒の人によく見られます。
身体は、切り傷、虫刺され、やけど、ニキビ、または穿孔(せんこう)などによって皮膚が損傷した場合、コラーゲンと呼ばれるタンパク質を多量に産生します。
コラーゲンが、損傷した皮膚の周りに集まると、傷口はふさがり、時間がたつと目立たなくなります。しかし、その成長が止まらず、健康な部位の皮膚にまで広がって、元の傷口よりも大きくなってしまうことがあります。創傷の約10~15%におきます。
ケロイド瘢痕は、胸の上部、肩、頭(特に耳たぶ)、首によくみられますが、その他の部位にもできます。ケロイド瘢痕の治療法としてはステロイドの局所投与や切除に引き続く放射線療法、レーザー治療などがあります。以下でケロイド瘢痕の一般的な特徴と治療の詳細を見ていきましょう。

ケロイド瘢痕の見た目

ケロイド瘢痕の見た目には次のような特徴があります。
・つるつるしている
・無毛
・傷口の周りの皮膚にできる
・硬くてゴム状である
・最初は赤または紫で、後に茶色または淡色になる
何年も続いたり、傷ができた後、数ヵ月または数年後までできなかったりします。

ケロイド瘢痕の症状

ほとんど痛みはありませんが、以下の症状を起こす場合もあります。
・痛み
・圧痛
・かゆみ
・燃えるような感じ
・関節上にある場合、動きが制限される
傷跡の見た目に対して、困惑したり、イライラする人もいます。ケロイド瘢痕が起こる原因は、完全には解明されていません。伝染性でも癌性でもありません。
ケロイド瘢痕は、火傷、ニキビあと、さらには水痘などの軽度の皮膚外傷の後に発症することがありますが、過去に皮膚外傷がなくても起こることがあります。以前にケロイド瘢痕が発生した場合、別のケロイドになる可能性が高くなります。

ケロイド瘢痕になりやすい人

ケロイド瘢痕は誰にでもできるものですが、10歳から30歳までの若い人たちに多い傾向があります。また、肌が色黒な人によくみられ、家族で遺伝すると考えられています。

ケロイド瘢痕の予防

完全にケロイド瘢痕ができるのを防ぐことはできませんが、入れ墨やピアスなど、意図して傷や切りこみを作る行為は避けたほうがいいです。
ニキビを治療すると、ニキビ瘢痕が現れる可能性が低くなります。可能であれば、ケロイド瘢痕化が起こりやすい部位(上胸、背中、上腕)の皮膚手術は避けてください。

ケロイド瘢痕の治療

治療法はいくつ種類がありますが、困難なものであり、常に成功するとは限りません。
ケロイドの部位を平らにするための治療には、次のものがあります。
・ステロイド注射
・ステロイド含浸テープを1日12時間貼る
・シリコーンゲルシートを数ヵ月間貼る

そのほかに、次の治療法もあります。
・初期のケロイドを液体窒素で凍結させて増殖を止める
・レーザー治療
・ケロイドを切除し、再発を防ぐために放射線治療を追加する
レーザー治療についてはまだ研究が盛んな分野で、効果があるとする論文も多く見受けられますが、まだ科学的に効果が証明されているわけではありません。外科的切除後に放射線治療を追加する方法は有効性を示す報告が多く、方法にもよりますが90%程度の再発予防率を認めています。

おわりに:自分に合った治療方法を選びましょう

ケロイドは傷口の周辺にできやすいものなので、傷を作ってしまった場合には注意が必要です。また、痛みはあまりないですが、外見的にあまり放置したくはないですよね。自分にあった適切な治療方法を医師と相談して見つけてください。

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