脳出血で倒れる前に、前兆になる症状って出るの?

2019/3/7

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

脳卒中のひとつである「脳出血」は、脳の血管が破れて出血する病気です。脳出血は、脳の血管が破裂するまでこれといった自覚症状がないのが特徴のため、発症する原因はもちろん、予防法を知ることが大切です。この記事では、脳出血を引き起こす原因とともに、予防するために何ができるかを解説します。

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脳出血の前兆となる症状はあるの?

「脳出血」は、「脳溢血」ともよばれる脳の血管が破れて出血する病気で、くも膜下出血、脳梗塞と並ぶ、脳の血管の問題から脳細胞が壊死してしまう「脳卒中」のひとつです。

脳出血の恐ろしさは、血管が破れてしまうまでは脳に対する血流は正常で、前兆症状があらわれないことです。

出血を起こした場所や出血量にもよりますが、多くは突然頭痛を感じたり、吐き気やおう吐、右または左の半身まひやしびれ、ろれつが回らないといった言語障害などが起こり、意識障害や昏睡状態に陥ったり、命の危険にさらされることも少なくありません。

ただし、脳の血管が破れる原因のほとんどは高血圧によるものです。もし、普段から血圧が高く、頭痛や手足のしびれが頻発している場合は、脳出血のリスクが高くなっている可能性があります。念のため、病院で精密検査を受けましょう。

脳出血の原因となる高血圧を改善するにはどうすればいい?

高血圧の人は、まずは食生活を見直し、食べ過ぎ・飲み過ぎに注意して肥満などは解消することが大切です。特に、塩分の摂取量を見直しましょう。

日本高血圧学会では、1日当たりの塩分摂取量の目標を6g未満に抑え、さらにより少なくすると良いとしており、欧米ではすでに理想的摂取量を3.8gとしています。具体的には、レモンやゆず、こしょう、ごま、天然だしなどをうまく使って醤油や塩を減らしたり、薄味に少しずつ慣れていくとよいでしょう。

また、血圧を調節する成分であるカリウム、マグネシウム、カルシウムなどのミネラル類をしっかりとることもおすすめです。カリウムは野菜類や海藻類、マグネシウムはナッツ類や豆類、カルシウムは牛乳や小魚類など吸収率の高いものを意識してとるようにしましょう。

そして、生活習慣を見直すことも大切です。まずは、日常生活に適度の運動を取り入れることです。ウォーキングやアクアサイズ、サイクリングなどの有酸素運動を1日30分程度、週3~4日以上、軽く汗ばむ程度行うようにしましょう。過度の飲酒や喫煙を避け、ストレスを溜め込まないよう心がけるほか、冬の気温差による血圧変動や夏の水分不足などにも注意しましょう。

食事や生活習慣以外に気をつけることは?

血圧を下げる方法は大きく2つあります。ひとつは先に紹介した食生活や生活習慣の見直しで、もうひとつは薬物治療です。

降圧剤には、血管を拡張させて血圧を下げる血管拡張薬、尿量を増加して血液量を減らす利尿剤など、さまざまな種類があります。血圧の専門医に受診し、自分にもっとも合う降圧剤を処方してもらうと良いでしょう。

また、糖尿病や高脂血症がある場合、動脈硬化の進行により血管がもろくなっている可能性が高く、脳出血のリスクが高まります。このような他の危険因子があるなら、一刻も早く治療を開始することが大切です。

おわりに:前兆になる症状はないが、高血圧で頭痛や手足のしびれがあるなら要注意!

脳出血の恐ろしさは、血管が破れてしまうまで前兆症状があらわれないことです。ただ、原因の多くは高血圧によるもので、普段から血圧が高く、頭痛や手足のしびれが頻発するなら、脳出血のリスクが高くなっていると思われます。手遅れにならないよう、できるだけ早く病院に行って脳の精密検査を受けてください。

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