高齢者の転倒リスクを減らすためにはどんなことをすればいい?

2017/1/24 記事改定日: 2019/5/31
記事改定回数:1回

高齢者が転倒して骨折をしてしまうと、寝たきりになってしまうリスクが高まります。
この記事では高齢者の転倒の原因と転倒防止対策について解説していきます。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

高齢者の転倒の原因で多いものは?

高齢者は筋力低下や関節運動制限が生じやすく、平衡感覚や転んだときに咄嗟に身体をかばう反射的な能力も低下するため、思わぬ場所で転倒することがあります。
日常生活では、次のようなものが転倒の原因になります。

  • 些細な段差
  • 階段
  • よれたじゅうたんやマット類
  • 床に落ちたもの

高齢期以前の人には思いもよらない原因で転倒することがありますので、家族や職場など周囲に高齢者がいる場合は日常生活の環境を整えることが大切です。

高齢者の転倒するリスクを減らすには?

ほとんどの転倒は家の中で起こります。以下に、家の中を安全にするためのポイントをあげていきます。ご自宅で該当しそうなところがないかチェックしてみましょう。

照明の確認

照明を明るくしておくことが、見えにくい物につまずくのを防ぐのに役立ちます。寝室、廊下、階段、バスルームには夜間照明を入れてください。

ラグやカーペットの固定

ラグやカーペットはしっかりと床に固定されているか、または滑り止めが施された裏地が必要です。端がほどけている場合は、足を引っ掛けないようにきれいに整えておく必要があります。

コードの確認

電気コードが引っかかりやすいところにないか確認し、歩行の邪魔にならないスペースに移動したり、壁や地面に埋め込んだりしましょう。

手すり

入浴時の転倒を防ぐために、バスルームに手すりをつけましょう。また、階段の両側や玄関の段差、移動距離が長い廊下なども転倒リスクが高いので、できる範囲で手すりをつけるようにしてください

ものを置く高さ

ものの置き場所が高すぎたり低すぎたりしないようにすれば、脚立や椅子を使って手を伸ばす必要はありません。また、ものを低すぎる場所に保管しないようにすることも意識してください。そうすれば、物を取るために腰を曲げる必要はありません。

救急車を呼んだほうがいいのは、どんな状態のとき?

高齢者は些細な転倒でも、骨折や頭蓋内出血などを引き起こすこともあります。転倒後に次のような症状が見られた場合には、救急車を要請してできるだけ早く病院に行くようにしましょう。

  • 体動困難
  • 脚の明らかな変形
  • 意識消失
  • 嘔吐
  • けいれん

おわりに:転倒の原因をなるべくなくせるように、家の中の環境を工夫しよう

高齢者は転びやすくなっていて、転倒が原因となったケガは非常に多いです。家の中を歩きやすくすることで、転倒の危険性はグッ下がります。高齢の家族がいる人などは特に意識して自宅の環境をチェックしてみましょう。高齢者の人が住みやすい家をつくることが大切になってきます。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

高齢者(102) 転倒(10) ケガ(4)