頭がズキズキ痛む・・・妊娠中の偏頭痛の対処法は?

2017/4/10 記事改定日: 2019/7/31
記事改定回数:1回

前田 裕斗 先生

記事監修医師

国立成育医療研究センター フェロー

前田 裕斗 先生

偏頭痛に悩む妊婦さんは少なくありません。妊娠中の偏頭痛はひどくなることもあるので、薬に頼らない対処法がないかや、妊娠中でも安心して服用できる薬はないかなど、気になることはたくさんあると思います。この記事では、妊娠中の偏頭痛の原因として考えられることと、その対処法、安心して飲める薬などをご紹介します。

妊娠中の偏頭痛と一般的な頭痛との違いは?

偏頭痛は、妊娠中の典型的な頭痛とは違います。偏頭痛を発症すると、ひどくズキズキする頭痛が、頭の片側または両側を襲い、数時間または数日間続くことがあります。ときどき偏頭痛の前に、かすみ目を含む神経症状、腕や脚のしびれや刺すような痛みといった前兆が起こることがあります。また、偏頭痛は典型的なつわり以上に吐き気を感じさせ、疲れやめまいを引き起こし、光と音に過敏になります。

妊娠中の偏頭痛の原因は?

もともと偏頭痛持ちという女性もいますが、多くの女性は、妊娠して初めて偏頭痛を経験します。ほかの妊娠中の頭痛と同様に、妊娠中はホルモンのバランスが崩れるために、偏頭痛が起こりやすくなると考えられています。

月経周期に関連した偏頭痛を持つ女性の場合は、妊娠してから(特に妊娠中期と妊娠後期の間)あまり頭痛が起こらなくなる人もいます。これには、月経直前の「エストロゲン離脱」が、妊娠によって起こらなくなることが関連していると考えられています。

妊娠中に偏頭痛が起きたら病院へ行くべき?

初めて偏頭痛と思われる症状が現れたときは、病院を受診しましょう。原因不明の頭痛が数時間以上続く場合、頻繁に起こる場合、発熱を伴う場合も同様です。

また、「妊娠中に偏頭痛になる女性は、高血圧、子癇前症やほかの血管障害のリスクが高くなる可能性がある」とする研究もあります。突然の急激な体重増加や顔や手のむくみなどの症状がある場合は、すぐ医者に伝えましょう。

偏頭痛を予防するには?

偏頭痛を完全に予防することは難しいですが、起こる確率と頻度を減らすためにできることはあります。

記録をつける

偏頭痛が起きた前に食べた物やいた場所などをメモしましょう。まぶしい光や騒音、過度の暑さや寒さ、タバコの煙、特定の食品(チョコレート、チーズ、人工甘味料、加工肉に含まれる硝酸塩など)は、偏頭痛の一般的な要因です。偏頭痛が起きるときのパターンに気づいたら、それらの要因を避けるようにしてください。

鍼灸やヨガでストレスを減らす

「鍼灸、バイオフィードバック、マッサージ、瞑想、ヨガなどのホリスティック医学は、一般的な偏頭痛の原因となるストレスを軽減し、偏頭痛を緩和する」としている研究もあります。

十分な睡眠をとる

妊娠中は十分な睡眠をとるのが難しいかもしれませんが、睡眠障害や疲労も偏頭痛の要因のひとつです。しっかり睡眠を確保するようにしましょう。

運動する

ウォーキング、水泳、自転車に乗って出かけるなど、妊娠中でも安全な有酸素運動を定期的に行うと妊娠中の偏頭痛の頻度や重症度が軽減します。ただし、偏頭痛が発症したら運動してはいけません。症状を悪化させる恐れがあります。

妊娠中の偏頭痛を治療するには?薬で治すときの注意点

薬を飲むならアセトアミノフェンが望ましいでしょう。イブプロフェンの服用は避け、アスピリンを服用したいときは、服用する前に医師に相談してください。1回の服用量や、市販の鎮痛薬を服用したい場合も医師に相談してください。

また、もともと偏頭痛持ちで、妊娠前は強い鎮痛薬を内服していた場合、出産までは服用をやめなければならないケースがあります(先天性欠損症を引き起こす可能性のある鎮痛薬もあるため)。しかし、安全に服用できるものもあるので、そのような場合も医師に相談しましょう。

なお、薬で治す代わりに、首や額に氷まくらや冷湿布を2〜3時間当てて、静かな暗い部屋で横になる方法もおすすめです。そのまま眠りにつくことができれば、起きたときには偏頭痛がなくなっているでしょう。職場にいる場合は、目を閉じて15分間足を上げてリラックスするという方法を試してみてください。

おわりに:ヨガや運動など、できることから対策を!

妊娠中の偏頭痛はつらいものです。「ただの頭痛」と思って我慢してしまう人もいるかもしれませんが、ほかの病気のリスクもあるので、ズキズキした痛みが長く続く場合は病院を受診しましょう。また、ヨガや運動など、薬を飲まなくてもできる対処法も試してみてください。服用する薬にも注意しましょう。

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