記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/3/22
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
交通事故などで強い衝撃が頭に加わると、脳挫傷を起こすことがあります。今回は脳挫傷の症状や治療法などをご紹介します。
脳挫傷とは、外部から脳そのものに外力が加わることによって生じる打ち身のことをいいます。外傷は衝撃が加わった部分と真逆の場所に生じることもあります。外傷後すぐは元気でも、数時間後に運動麻痺や目を覚まさないといった症状がみられます。
また、吐き気や痙攣、意識障害などが引き起こされる場合もあります。脳が腫れ、本来あるはずの位置からずれてしまう脳ヘルニアになると、死に至る場合も考えられます。脳挫傷を起こし、さらに出血もしている場合を「脳挫傷性血腫」といい、脳挫傷性血腫は時間が経つごとに増えていく場合があります。
時間が経過して脳が腫れる恐れがあるため、脳のむくみをとるための薬を使用する場合があります。また呼吸などが不安定になることもあるため、酸素投与による呼吸管理など、全身管理が行われます。このほか、損傷がひどくならないように脳内の圧を外に逃がす、外傷を受けた脳を切除するなどの手術が考えられます。
どのような治療を行うかは、損傷を受けた範囲や意識状態などを考慮して決定されます。ただし、一度損傷を受けた脳を元通りにすることは難しいため、さまざまな後遺症が残る可能性があるといわれています。
脳挫傷を起こすと、意識障害や脳神経麻痺、運動麻痺などさまざまな症状が現れます。ただし、これらの症状はすぐにみられず、数時間後または数日~数週間後など、時間が経過してからみられることがあります。このように、しばらく経ってから症状が現れた場合には、早めに病院を受診しましょう。
脳挫傷は後遺症を残す可能性がある上、最悪の場合は死に至ることもあります。しばらく経って気になる症状がみられた場合には、早めに病院を受診しましょう。