離乳食に蜂蜜を与えて乳児が死亡。―赤ちゃんの命を守る食事とは

2017/4/10

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

先日、全国で初めて「乳児ボツリヌス症」で生後6カ月の赤ちゃんが亡くなるという痛ましい出来事がありました。これは、離乳食として蜂蜜を与えていたのが原因と言われています。ここでは赤ちゃんがすこやかに成長するために、いつ、どんな食べ物を離乳食として食べさせてあげるのがよいかについてご紹介します。

離乳食をスタートする時期

個人差はあるものの、ほとんどの赤ちゃんは、生後4~6カ月で離乳食を始めても大丈夫です。6カ月になれば赤ちゃんは自分で座ったり、物をつかんだり、口に入った異物を吐き出すことができますし、消化・吸収に必要な酵素も備わっているからです。

6カ月以前に離乳食を始めてしまうと、アレルギーを引き起こすことがあるので、生後6カ月までは、授乳や調整乳で栄養を満たしてあげましょう。

離乳食を始めてよい3つのサイン

離乳食をスタートしてよい主なサインとして、以下の3つがあります。

首がすわる

それまでは離乳食をあたえるのは厳禁です。赤ちゃんがまっすぐの姿勢で座れるようになるまで待ちましょう。

舌で食べ物を吐き出さない

赤ちゃんの口に、母乳やミルクで薄めた離乳食をスプーンか指先で少し置いてみます。何度試してもすぐに吐き出すようであれば、まだ離乳食を与えるのにふさわしい時期ではありません。

食べ物に興味を示す

あなたの手からフォークをつかもうとしたり、あなたが食べる姿を熱心に見ているようなら、離乳食を食べたいサインです。

離乳食にふさわしいものは?

離乳食としてふさわしい食べ物として、以下の3種類がお勧めです。

穀物

玄米やオートミールなど、鉄を豊富に含むものがおすすめです。柔らかくするときは水などを使い、バナナやジュースを使って味を甘くしないようにしましょう。

野菜

サツマイモやニンジンなど淡い黄色の野菜から、エンドウ豆やインゲン豆のような緑色の野菜に移行しましょう。

果物

桃、梨などは消化しやすくおすすめです。
赤ちゃんに最初に食べさせる物は、食感がなめらかで、スプーンからすぐにこぼれるものがお勧めです。自分で離乳食を準備するなら、ピューレやマッシュ状にしましょう。また、必要に応じて水分で薄め、離乳食に慣れてきたら徐々に水分を減らしてください。
離乳食を作るとき、塩や砂糖、人口甘味料を加える必要はありません。スナック菓子やクッキーを食べさせることも控えましょう。
また、少なくとも1歳になるまでは蜂蜜と生の牛乳、黒糖を与えるのはやめましょう。どちらも大人には無害な食べ物ですが、赤ちゃんには有害な菌(ボツリヌス菌やリステリア菌)を含んでいる可能性があるためです(ただし、ヨーグルトやカッテージチーズなどは生後8カ月ごろから与えても大丈夫です)。

窒息にも気をつけよう

離乳を始めてから数週間は、赤ちゃんは喉を詰まらせて食べ物を吐き出すことがありますが、これは、慣れない物を口に入れたことに反応している場合が多いです。
もし喉を詰まらせても、赤ちゃんは咳き込んだり、状態が落ち着くまで静かにしたりして対処できる力を備えています。ただ、もし赤ちゃんの顔が青ざめたり、咳き込む様子もない場合、窒息している可能性があります。そのときはすぐに救急車を呼びましょう。
こんにゃくゼリーなども窒息の危険があるため注意が必要です。

おわりに:離乳食は適切な時期に適切なものを

赤ちゃんが喜んで食べる姿を見ると、ついいろんな食べ物を与えたくなりがちです。でも、食べ物の中には、蜂蜜や生の牛乳、黒糖のように、大人には無害なものでも赤ちゃんには早すぎるものがあります。また、上記食物はいずれもアレルギーの可能性があるためその点の注意も必要です。湿疹などが出たら疑わしい食品はやめ、速やかに検査受診をしましょう。そして、赤ちゃんがすこやかに育つよう、赤ちゃんの月齢に合った離乳食を食べさせてあげましょう。

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