薬がなかなか飲めなくて困った!どうすれば飲める?

2019/4/6

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

粉薬、錠剤、カプセル、シロップなど、薬の形状はさまざまです。飲みやすい薬の形状、飲みにくい薬の形状は誰にでもありますよね。飲みにくいだけでなく、なかなか飲めない場合、どのようにして飲んだら良いのでしょうか?粉薬、錠剤、カプセルそれぞれについてご紹介します。

粉薬が飲めないときはどうすればいい?

粉薬が飲めない人は、まず病院で薬を処方してもらう際に申し出てみましょう。カプセルや錠剤・シロップなど、別の形状で同じ成分の薬がある場合、そちらを処方してもらえることがあります。もし、どうしても粉状の薬しかない場合でも、オブラートやカプセルに包んで飲む方法もあります。いずれの場合も医師に詳しく相談してみましょう。

また、既に処方せんは出されていて、粉薬であることが後からわかった場合は、薬を調剤してもらう薬局で薬剤師に相談してみましょう。処方の必要のない市販の医薬品を買う場合も、薬局にいる薬剤師に相談してみると、同じ成分の薬でカプセルや錠剤・シロップなどのものがあればそちらを勧めてもらえます。

オブラートを使って飲む方法

粉薬が苦手な場合、オブラートで包んで服用する方法があります。粉薬だけでなく、錠剤やカプセル剤でも喉につかえて飲みにくいという人はぜひ使ってみましょう。丸型や角型、袋型と形状はさまざまで、服薬補助ゼリーなどよりも安価で手軽に使えます。薬をオブラートの中央付近に乗せ、袋のように包み込んで止め、水とともに飲み込みます。

オブラートをそのまま飲むとどうしても口の中に貼りついてしまうという場合は、「水オブラート法」というつるりとゼリーのように飲み込める方法があります。特にオブラートが喉につかえて飲みにくい方や、飲み込む力が少ない、あるいは衰えてしまったお子さんやお年寄りにおすすめの方法です。

以下に水オブラートの作り方をご紹介します。

  1. 薬をオブラートの中央に乗せる
  2. 薬を包み込むように端を寄せ集めてねじり、こぼれないようにする
  3. オブラートをスプーンに乗せ、お椀などに入れた水の中に静かに浸す
  4. オブラートが十分に水を含んだら、そっとスプーンですくい上げる
  5. 口の中にそっと入れる、または吸い込むようにして噛まずにつるんと飲み込む

水を吸ったオブラートはゼリー状になり、口内や喉を通りやすくなります。丸型・角型・袋型など、どの形状のオブラートでも使える方法です。

オブラートは非常に便利ですが、苦味健胃薬と呼ばれるような胃薬や漢方薬など、味や匂いが重要な薬をオブラートに包むと効果を薄めてしまう場合もあります。飲みたい薬がオブラートによって効果が薄まってしまうかどうかが心配な場合は、薬剤師に相談しましょう。

錠剤が大きくて飲めないとき、自分で砕いていい?

錠剤には、「砕いてもいいもの」と「砕いてしまうと効果が変わってしまうもの」の2種類があります。特に、コーティングされている薬は砕いてはいけないものが多いです。これらは、コーティングによって有効成分が胃ではなく、腸で溶けるように調節されていたり、有効成分が湿気やすいため保護されていたり、苦味が強いため飲みやすくしていたりするためです。

つまり、砕いてコーティングを剥いでしまうと薬剤の効果が充分に得られなくなったり、苦味が強く飲みにくくなったりすることがあるのです。また、コーティングされていないものが全て砕いてもいいとは限りません。ですから、自己判断で勝手に砕いてしまうのはやめましょう。

錠剤が大きすぎる、つかえるなどの理由で飲みにくい場合はまず医師や薬剤師に相談してみましょう。同じ成分で粉薬や口の中で溶けるタイプの薬剤に変えたり、砕いてもいい場合は割ったり粉状にしたりして渡してもらえることもあります。

カプセル剤が飲めないとき、中身を出して飲んでもいい?

カプセル剤が飲み込めないという場合は、主に喉にはりついてしまうことが原因と考えられます。カプセルはゼラチンでできているため、口内や喉の湿気ではりついてしまうのです。そこで、先に水を少し飲んで、口の中や喉に十分に水分を与えて湿らせてから水と一緒にカプセルを飲みましょう。そうすれば、口内や喉にはりつきにくくなります。

ポイントは、水を飲んだ後で口にもう一度水を含み、カプセルを口の中に入れて含んだ水の上に浮かべるようにして飲むことです。また、水だけを飲んでしまわないよう、口にカプセルを入れて水に浮かべたらそのままひと息で飲み下しましょう。錠剤や粉薬なども、同じように一息で飲み込むようにすると飲みやすいです。

カプセル剤の中身を出してもいいの?

カプセル剤のカプセルは、薬の味や匂いが悪い場合に飲みやすくするために使われていることが多いです。そのため、中身を出してしまうと薬の味や匂いのため、さらに飲みにくくなってしまうことがあります。

また、急に吸収されると作用が強すぎるため徐々に吸収させたい薬や、長時間作用させたいので成分が少しずつ溶け出すように工夫している薬、胃に刺激があるものや胃酸で分解してしまうものなど、胃で溶けず腸で溶けるようにしてある薬もあります。こうした工夫が施してある薬のカプセルを外してしまうと、単に飲みにくくなるというだけでなく、十分な効果が得られなかったり、思わぬ副作用が出たりするリスクが高くなります

このため、自己判断でカプセルを外さないようにすることが大切です。また、もし水を飲んで十分に潤した状態でもカプセルが飲めないという場合は、医師や薬剤師に相談しましょう。

おわりに:飲みにくい薬は水オブラートを試し、それでも難しいときは医師・薬剤師に相談してみましょう

錠剤やカプセルなどの場合、自己判断で砕いたりカプセルを外したりすると、思わぬ副作用が出たり、期待する効果が得られなくなることがあります。そのため、基本的にはオブラートを使ってそのまま飲めるよう工夫することが大切です。それでもどうしても飲み込めない場合は、医師や薬剤師に事情を説明し、ほかの薬に変えてもらえないか相談してみましょう。

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