花粉症の市販薬の効果って?選び方のポイントは?

2019/3/12

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

暖かくなってくると、目やのどのかゆみや、くしゃみなど花粉症による症状に、1日中悩まされるという人は多いですよね。つらい症状を和らげるために市販薬を…と思っても、たくさん種類があって何を選べばいいか迷ってしまうこともあるのではないでしょうか。
今回は、市販薬で花粉症を緩和したい場合に選ぶべき薬の成分・特徴を、花粉症を発症するメカニズムとあわせてご紹介していきます。

花粉症の薬が効く仕組みは?

花粉症は、抗原と呼ばれる特定の物質に対して異常な免疫反応を起こしてしまうアレルギー疾患の一種です。スギ花粉やヒノキ花粉など、その人にとって抗原となる花粉が鼻やのどの粘膜に付着すると、表面の肥満細胞にある抗体という物質と反応し、花粉症を発症させます。

花粉に反応した抗体はヒスタミンという物質を放出し、血管の透過性を上げて鼻水を出したり、末端神経を刺激してくしゃみを出すなど、花粉症特有の症状を引き起こします。

なぜ特定の花粉に対して抗原が反応し、ヒスタミンが放出されるのかは、まだはっきりとはわかっていません。ただ、一般的には、生活習慣など複数の要因が影響して反応に至る、と理解されています。

花粉症の症状を抑える薬の成分は?

花粉症の症状を抑える作用があり、一般的な花粉症薬に含まれている代表的な有効成分は、以下の3つです。

抗アレルギー薬

症状を誘発するヒスタミンの放出を抑制する作用がある成分です。効果が出るまで2~4時間程度かかりますが、比較的副作用が少なく、安全性も高いとされています。

代表的な抗アレルギー薬の例
クロモグリク酸ナトリウム など

抗ヒスタミン薬第1世代

ヒスタミンの働きを抑制することで、くしゃみや鼻水の症状を緩和する成分です。即効性に優れたものが多く、既に発症したアレルギー症状に有効的な反面、副作用として眠気を伴いやすいとされています。

代表的な抗ヒスタミン薬第1世代の例
クレマチンフマル酸塩、クロルフェニラミンマレイン酸塩 など

抗ヒスタミン薬第2世代

ヒスタミンの放出と作用、その両方を抑制して花粉症を緩和する成分です。第1世代の抗ヒスタミン薬と抗アレルギー薬を足したような効き目があり、眠気や口の渇きなどの副作用が現れにくいとされています。もともとは病院処方のみでしたが、近年、市販薬としても購入できるようになりました

代表的な抗ヒスタミン薬第2世代の例
メキタジン、ケトチフェンフマル酸塩 など

花粉症の市販薬ってどうやって選べばいいの?

まずは現時点での症状の有無から、以下の基準で抗アレルギー薬か、抗ヒスタミン薬のどちらかを選択します。

花粉症による症状がまだ出てきていない、または軽症である
⇒副作用が少なく、効き目があらわれるまでに2~4時間かかる「抗アレルギー薬」を選ぶ
既に花粉症による症状が強く出ていて、辛い
⇒即効性が高く、すぐに症状を緩和させることができる「抗ヒスタミン薬」を選ぶ

なお抗ヒスタミン薬を選ぶ場合、第1・第2世代のどちらを選ぶかにより、それぞれ効き方の特徴や、想定される副作用が異なります。抗ヒスタミン薬は、以下を参考に第1・第2世代の特徴をしっかり理解し、あなたの予定や症状の出方にあわせて、適切だと感じる方を選びましょう。

抗ヒスタミン薬第1世代の特徴

「即効性に優れ比較的効き目が強い反面、眠気などの副作用が現れやすい」点が抗ヒスタミン薬第1世代の大きな特徴です。このため、薬を飲むにあたり以下の条件を重視したい人に向いているといえます。

  • とにかく今現れている花粉症の症状を抑えて楽になりたい
  • もし副作用の眠気が襲ってきても、危険や不便を伴わない状況である
  • 薬を飲むタイミングは、朝や昼間よりも夜、就寝前の方が都合が良い

抗ヒスタミン薬第2世代の特徴

「第1世代に比べ即効性はないものの、緩やかな効き目で副作用が現れにくい」点が、抗ヒスタミン薬第2世代の大きな特徴です。このため、以下のような条件を重視したい人には、適した花粉症薬であるといえます。

  • 即効性はなくてもいいので、長時間緩やかに花粉症の症状を抑えたい
  • 車の運転や緻密な作業、仕事、勉強の予定があり、眠気の副作用が現れると困る
  • 症状はあまり重くないので、朝や昼間に飲んで様子を見たい

なお、どの成分が自分や家族に適しているかわからず、花粉症の薬選びに悩んだときは、ドラッグストアや薬局にいる薬剤師さんに相談してください。

おわりに:花粉症の市販薬は大きく分けて3種類!薬剤師さんに相談して選ぼう

アレルギー症状の一種である花粉症は、症状を誘発するヒスタミンの放出、または働きを抑えることで症状を緩和できます。このため、市販の花粉症薬もヒスタミンの放出を抑える抗アレルギー薬、ヒスタミンの働きを抑える抗ヒスタミン薬第1世代、2つの特徴を併せ持つような抗ヒスタミン薬第2世代の3種類があります。それぞれに効き方・副作用の現れ方には特徴がありますので、薬剤師さんに相談して自分に合うものを選びましょう。

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