記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/3/9
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
病気やケガをきっかけに寝たきり状態になるリスクは、年齢とともに高くなります。寝たきりの状態から回復し、再び動けるようになるにはどうすればよいのでしょうか。この記事では、寝たきりの状態から回復するために効果的なリハビリについて、寝たきりになる理由と予防法とあわせて解説します。
寝たきり状態になる原因は人によってさまざまですが、高齢者の場合、特に以下3ついずれかの原因で寝たきりになるケースが多いです。
脳卒中や認知症などの病気や、事故・ケガをきっかけに寝たきりにならないようにするには、以下のポイントに気をつけて生活習慣を改善するのがおすすめです。
寝たきりを防ぐには、高齢者の肉体面・精神面両方が健全な状態であり続け、自立した生活ができるよう、本人と周囲が意識して日々を過ごすことが大切です。
以下に、寝たきり状態からの回復に有効なリハビリの一例をご紹介します。
片手で膝の下を抱え、もう片方の手でかかとに沿えてゆっくりと持ち上げ、膝を胸に近づけます。その後ゆっくりと膝をのばしていき、足を延ばした状態に戻します。
次に、片方の手を股関節に置いたまま、もう片方の手で膝を下から持ち上げてゆっくり膝を胸に近づけていき、また戻していきましょう。
膝裏とかかとに下から手を入れ、膝が90度になるように両手で足を持ち上げます。まずはこの状態のまま、無理のない範囲で足を内側・外側に開いて股関節を動かします。
次に、足を延ばした状態で、自分の体ごと動かす様な意識で寝たきりの人の足を外側に開き、もとに戻します。
まずは片手でかかとを、もう片方の手で足先を持って、足先を上下に動かすようにして足首関節の曲げ伸ばしをします。
次に、片手で足首、もう片方で足先を持って、足先を左右(内外)に動かすようにして、さらに足首関節をストレッチしていきます。
片手で手首を軽く持ち上げ、もう片方の手で握手するようにやさしく手を握って、手と指を曲げたり反らしたりして、手指全体の関節を動かします。
肩の下に片手を置いて、もう片方の手で肘から腕全体を抱え込むように持って、腕が肩と同じ高さになるまで横方向に動かします
いったん腕をもとの位置に戻してから、今度はベッドに対し垂直になるよう、縦方向に耳の横にまで腕を持ち上げて肩の関節を動かしてください。
段階的にリハビリを続けることで、関節を動かす力や可動域が広がり、少しずつ寝たきりから回復することが期待できます。
なお、リハビリを開始する前には、以下のポイントにも注意しましょう。
前項でご紹介したリハビリ運動を毎日行わなくても、以下にご紹介する日常生活のちょっとした動作を意識的に行うだけでも十分なリハビリになります。
高齢者が寝たきりの状態から回復するには、プロによるリハビリ指導を受けるとともに、本人が日常生活のなかで意識的にリハビリに取り組むことが大切です。ただリハビリを受けるだけでは、リハビリしていない間に再び身体機能が低下して寝たきりの状態から回復することが難しくなります。リハビリとともに、身支度や排泄、文字を書くなどの日常動作を通じて、本人が意識的にリハビリに取り組むことも、寝たきりから回復する上で欠かせません。