記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/5/4
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
頭痛や発熱がるときの応急処置として、解熱鎮痛薬を使おうとしても、種類がたくさんあってどれを選べばよいかわからない、と思ったことはありませんか。この記事では、解熱鎮痛薬のひとつであるアセトアミノフェンの特徴や代表的な治療薬を紹介します。
アセトアミノフェンは、解熱鎮痛薬に分類される薬のなかでも比較的効き目がゆるやかで、安全性が高い薬です。ひどい痛みや強い炎症を抑えることには向いていませんが、軽度から中等度の痛みの緩和や、小児や高齢者など段階的に薬の効果をみたい方によく使われます。
また、開発から時間が経っているため、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)といった他の解熱鎮痛薬に比べると値段も手ごろなのも特徴のひとつです。
アセトアミノフェンには、解熱鎮痛作用(皮膚の血管を拡張させて放熱し、脳が痛みを感知する精度を低くすることで痛みを和らげる作用)があります。このため、服用すると体の痛みを抑えたり、熱を下げたりする作用があります。ただ、これらはあくまで痛みや発熱といった症状に対する働きのため、痛みや発熱の原因となっている根本的な病気への治療にはつながりません。
なお、アセトアミノフェンが処方される症状として、以下のようなものがあります。
アセトアミノフェンを配合している主な処方薬を紹介します。
中枢神経に働きかけて熱の放出を高めることで熱を下げ、体の痛みを和らげます。成人だけでなく、子供の風邪、頭痛、歯痛、腰痛や変形性関節症なといった病気の解熱・鎮痛のために処方されます。
末梢神経を拡張させて発汗を促すことで熱を下げる薬です。成人だけでなく、子供の発熱、変形性関節症や頭痛、神経痛、筋肉痛といった痛みを和らげるために処方されます。
悪寒や体の痛みを伴う発熱、頭や耳、のど、歯の痛み、神経痛、筋肉痛、外傷や抜歯・肩こりによる痛みなど、さまざまな部位の痛みに作用する市販薬です。7歳以上の小児から成人まで使用できます。
中枢神経に作用し、体の痛みや発熱を和らげてくれる市販薬です。頭痛、月経痛、歯や抜歯後の痛み、喉・耳の痛み、神経痛、筋肉痛、関節痛、外傷による痛み、肩こり痛、風邪による体の痛み・悪寒や発熱を和らげます。
アセトアミノフェンは、以下のような場合は服用時に気をつけたほうがよいとされています。
上記の条件に当てはまる場合は、必ず事前に医師または薬剤師に相談して、アセトアミノフェンを服用しても健康上問題がないかどうかを確認しましょう。また、服用するときには薬の裏面や医師・または薬剤師の指示通りに、必ず用法・用量を守って服用してください。
アセトアミノフェンは他の解熱鎮痛薬に比べて安全性が高く、副作用が起こりにくい薬ですが、副作用が起こるリスクはゼロではありません。アセトアミノフェンの服用後に以下のような症状が現れたら、すぐ医師または薬剤師に連絡し指示を仰いでください。
解熱鎮痛薬の中でも、アセトアミノフェンは子供に処方されることも多い、比較的効き目が穏やかな薬です。中枢神経に作用して放熱し、痛みの感知機能を弱くすることで、解熱鎮痛の効果を発揮します。処方薬・市販薬のどちらでも入手しやすく、副作用も起こりにくいとされていますが、もし副作用が疑われるような症状が出た場合は、すぐに医師または薬剤師に相談してください。