Naチャネル遮断薬の特徴は?服用時に気をつけるポイントは?

2019/6/13

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

不整脈がみられたときに使われる薬として、Naチャネル遮断薬があります。この記事では、Naチャネル遮断薬の働きや薬の種類、副作用について解説します。

Naチャネル遮断薬はどんなときに服用する薬?

抗不整脈薬は、その作用によってⅠ~Ⅳ群に分類されますが、Naチャネル遮断薬はⅠ群に属する薬です。

不整脈は、心臓を拍動させる心筋細胞の活動をおこす電気信号が乱れることによって起こります。電気信号には、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオンといった金属イオンが関わっています。

まず、ナトリウムイオンが流入して細胞の活動が始まり、カリウムイオンが細胞の外に放出されて活動が落ち着きます。しかし、頻脈(カリウムイオンが放出される前に、ナトリウムイオンが再び電気信号を送って活動を始めてしまう状態)になった場合、ナトリウムイオンの流入を阻害することで活動を抑える必要があります。Naチャネル遮断薬は、ナトリウムイオンの通り道であるNaチャネルを遮断して脈を整えます

Naチャネル遮断薬にはどんな種類があるの?

Naチャネル遮断薬は、Naチャネル遮断以外の作用や特徴によってさらにIa群(カリウムイオンの細胞外への放出により電気信号がおさまるまでの時間を延長させる機能ももつ)、Ib群(短縮する機能ももつ)、Ic群(変えない特徴をもつ)に分類されます。薬によっては複数の作用を持つものもあります。

Ia群に分類される薬
ジソピラミド(商品名:リスモダン®︎)、シベンゾリンコハク酸塩(商品名:シベノール®︎)など
Ib群に分類される薬
Ia群の特性も合わせ持つアプリンジン塩酸塩(商品名:アスペノン®︎)、メキシレチン塩酸塩(商品名:メキシチール®︎)など
Ic群に分類される薬
ピルシカイニド塩酸塩水和物(商品名:サンリズム®︎)など

Naチャネル遮断薬の副作用と、服用時の注意点は?

消化器症状として吐き気、食欲不振などがおこる場合、精神神経系症状としてめまい、ふらつき、頭痛などがあらわれる場合があります。特にリスモダン®︎には抗コリン作用があり口渇、排尿困難などが起こる可能性があり、シベノール®︎にも多少弱くなりますが同様の作用があります。また、アスペノン®︎は過量投与すると精神神経系症状がでやすくなるので注意が必要です。

これらの薬は、まれにそれまでの不整脈を悪化させたり、新たな不整脈を誘発する場合もあります。動くと息苦しい、疲れやすい、足がむくむ、急に体重が増える、めまい、動悸、胸痛などの症状がみられたら、放置せずに医師や薬剤師に連絡することが大切です。

おわりに:Naチャネル遮断薬は、心臓の電気信号の乱れを整える薬です

Ⅰ群抗不整脈薬のひとつであるNaチャネル遮断薬は、心臓を拍動させる心筋細胞への電気信号の乱れを整える薬で、頻脈をはじめとした不整脈などに使われます。副作用として消化器系症状や精神神経系症状があらわれる場合があるほか、まれに不整脈を悪化させたり新たな不整脈を誘発する場合があるので、気になる症状が出てきたら、医師や薬剤師に連絡しましょう。

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