Kチャネル遮断薬ってどんな薬?副作用や服用時の注意点は?

2019/6/18

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

不整脈を治療する薬のひとつに、Kチャネル遮断薬があります。この記事では、Kチャネル遮断薬の働きや薬の種類とともに、副作用について解説します。

Kチャネル遮断薬とは

「K(カリウム)チャネル遮断薬」は、「Ⅲ群抗不整脈薬」のひとつです。

不整脈とは、一定のリズムで脈を打っている心臓が、何らかの原因で脈が速くあるいは遅くあるいはリズムが乱れる状態です。心臓の拍動は、ナトリウムイオン、カルシウムイオン、カリウムイオンといった金属イオンが関わる電気信号によって心筋細胞が活動することでおこり、ナトリウムイオンが流入して細胞の活動が始まり、通常はカリウムイオンが細胞外へ放出されて活動がおさまります。

しかしカリウムイオンが放出される前に、なんらかの原因によって普段は起こるはずのないところで活動が起こった結果、不整脈があらわれることがあります。

Kチャネル遮断薬は、カリウムイオンの通り道であるKチャネルを遮断し、カリウムイオンの放出を阻害して心筋細胞の活動時間を延長することで、これを回避し改善する薬です。このような抗不整脈薬はその作用によってⅠ~Ⅳ群に分類されますが、Kチャネル遮断薬はⅢ群に属する薬で、他の群に属する主な作用を合わせ持つものもあります。

主なKチャネル遮断薬は?

処方薬として内用薬と注射薬があります。Ⅰ~Ⅳ群までの抗不整脈の主な作用を併せ持ち、注射剤や錠剤に使われるアミオダロン塩酸塩(商品名:アンカロン®︎)、Kチャネル遮断作用以外の作用として心臓の心拍数を減らし収縮力を抑える作用も持ち錠剤に使われるソタロール塩酸塩(商品名:ソタコール®︎)があります。このうち、アンカロン®︎は特に間質性肺炎に注意する必要があり、息切れ、息苦しさ、空咳、発熱などの症状が急にみられ、症状が続く場合には、放置せずに医師や薬剤師に連絡する必要があります。

また、ソタコール®︎はKチャネル遮断作用以外の作用によって喘息発作がおこりやすくなる可能性があります。また、原則として気管支喘息の方には使用できません

Kチャネル遮断薬にはどんな副作用があるの?

消化器症状として吐き気、嘔吐、下痢などがあらわれる可能性があるほか、まれにそれまでの不整脈を悪化させたり、新たな不整脈を誘発して、動くと息苦しい、疲れやすい、足がむくむ、急に体重が増える、めまい、動悸、胸痛などの症状がみられることがあります。また、肝機能障害をおこす場合もあるため、倦怠感、食欲不振、発熱、黄疸などがあり症状が続く場合は放置せずに医師や薬剤師に連絡することが大切です。

また、個々の薬の副作用として、以下のようなものがあります。

アンカロン®︎
特に注意が必要な重い副作用として肺機能障害が起こる可能性があります。
ソタコール®︎
喘息の発作がおこりやすくなる可能性があります。

もし、このような症状があらわれた場合は、医師や薬剤師への連絡が必要です。

おわりに:カリウムイオンの通り道を塞ぐことで、心臓を拍動の乱れ(不整脈)を整える薬です

Ⅲ群抗不整脈薬のひとつであるKチャネル遮断薬は、電気信号により拍動する心臓が何らかの原因でリズムを乱したとき(不整脈)に、カリウムイオンの通り道を塞ぐことで脈の乱れを整える薬です。主な処方薬としてアンカロン®︎とソタコール®︎がありますが、消化器症状のほか、まれに不整脈を悪化させたり新たな不整脈を誘発する場合や肝機能症状を起こす場合があります。アンカロン®︎は間質性肺炎の発症にも注意が必要で、ソタコール®︎は気管支喘息のある人は使用できません。

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