活性型ビタミンD3製剤のはたらきは?どんな種類があるの?

2019/6/21

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

骨がもろく、弱くなってしまう骨粗鬆症は、骨を破壊・再構築するサイクルが乱れて発症すると考えられています。このため、近年では、このサイクルを薬で整える投薬治療も行われています。この記事では、骨粗鬆症治療に使われる薬のうち、活性型ビタミンD3製剤の作用や特徴、種類や服用の注意点などを解説します。

活性型ビタミンD3製剤とは

活性型ビタミンD3製剤は、定期的に骨を破壊する細胞の働きを抑えると同時に、小腸からのカルシウム吸収を促進して骨粗鬆症の改善を目指す薬です。

通常、骨を修復する主原料となるカルシウムは、小腸から吸収されます。このとき、カルシウム単体よりも、活性型ビタミンD3(食品から摂取したビタミンDが体内で活性化したもの)という物質と組み合わせた方が効率よく吸収できます。

活性型ビタミンD3製剤は、体内で活性化されたビタミンD3とほぼ同じ作用を持ち、摂取することで小腸からのカルシウム吸収率を高めて骨の修復・形成を促進します。骨の修復・形成を促して骨が破壊されるペースに追いつくことで、骨粗鬆症を改善させる効果が期待できるのです。

主な活性型ビタミンD3製剤は?

活性型ビタミンD3製剤の代表的なものとして、以下の4種類があります。これらの薬から、医師が患者の状態や体質、飲み合わせる他の薬なども考慮したうえで、どの薬を使うかを決めます。

エルデカルシトール(商品名:エディロール®︎)
カルシウム吸収率を高めるだけでなく、骨の代謝そのものを高めて骨密度を高める活性型ビタミンD3製剤。剤形はカプセルがメイン
アルファカルシドール(商品名:アルファロール®︎、ワンアルファ®︎)
国内で最初に認可された活性型ビタミンD3製剤。カプセル以外にも内用液や散剤がある
カルシトリオール(商品名:ロカルトロール®︎)
骨粗鬆症のほか、慢性腎不全や副甲状腺機能低下症などによる低カルシウム血症の治療にも使われることが多い。剤形はカプセルがメイン
ファレカルシトリオール(商品名:フルスタン®︎、ホーネル®︎)
他の類似薬に比べ、二次性副甲状腺機能亢進症や副甲状腺機能低下症などに使われることが多い。剤形は錠剤がメイン。

活性型ビタミンD3製剤の副作用や、服用時の注意点は?

活性型ビタミンD3製剤の摂取で起こり得る副作用として、以下のようなものがあります。

比較的発症しやすい副作用
  • 吐き気、胃部不快感、食欲不振、下痢などの消化器症状
  • 体重減少
発症頻度が低い、まれな副作用
  • カルシウム吸収が過剰になったことによる高カルシウム血症、高カルシウム尿症
  • 尿量の減少、発疹、むくみなどを伴う腎機能障害
  • 腎結石、尿路結石

上記のうち、比較的軽い副作用症状であれば、医師に報告・相談した上でしばらく様子をみることになると思います。ただし、頻繁に発症したり、重篤な副作用がみられたら、改めて医師に相談して今後の指示を仰ぎましょう。

おわりに:活性型ビタミンD3製剤は、カルシウムの吸収効率を高める薬です

骨粗鬆症治療に使われる薬のうち、活性型ビタミンD3製剤は小腸からのカルシウムの吸収を助け、骨の修復・形成を助ける作用を持つ薬です。代表的なものではエルデカルシトール、アルファカルシドール、カルシトリオール、ファレカルシトリオールの4種類があります。ただし、過剰に摂取すると消化器症状や腎機能障害などの副作用を引き起こす恐れもありますので、医師・薬剤師の指示に従って服用しましょう。

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