記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/1/13 記事改定日: 2019/9/13
記事改定回数:2回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「もし将来的に妊娠したら、どんな食事をすればいいのかしら?」と、ベジタリアンの女性なら一度は思ったことがあるかもしれません。実際、妊娠中は母体とお腹の赤ちゃんの健康を守るためにも、栄養バランスのとれた食事を摂ることが欠かせません。それでは、具体的にどんなことに気をつければいいのでしょうか。この記事で紹介したいと思います。
妊婦自身の健康と胎児の成長のためには、十分な量の鉄分とビタミンB12(主に肉類や魚にみられる)を摂取する必要があります。もし、妊娠中の女性がベジタリアンの場合は、以下のような食材でこれらの栄養素を摂取しましょう。
もし完全菜食主義者である場合は、以下の食材でビタミンB12を摂取するとよいでしょう。
ただし、完全菜食主義者の方の場合、ビタミンB12供給源は限られているため、サプリメントが必要になる場合もあります。
また、妊娠中の女性はビタミンDやカルシウムの摂取も大切です。ビタミンDは日光を浴びることで摂取できますが、以下のものでも摂ることができます。
ビタミンDを含む食べ物はとても少ないので、十分な量を摂取するのは難しいかもしれません。そのため、妊娠中や授乳中の女性を含め、すべての成人は、特に冬は毎日10mcg(マイクログラム)のビタミンDを含むサプリメントを摂ることが推奨されています。完全菜食主義者の人は、製品ラベルでビタミンDが動物由来のものでないことを確認することを忘れないでください。
また、カルシウムは乳製品で摂取することが多いので、乳製品を口にしない完全菜食主義者である場合、妊娠中に必要なカルシウム摂取量を満たせないことがあります。そこで、完全菜食主義者の方でも安心して口にできる、以下のようなカルシウムを豊富に含む食べ物を積極的に食べるとよいでしょう。
妊娠中にどのくらい摂取すればいいかは、医師に相談してみてください。
妊娠中は、白カビタイプのチーズ(カマンベールやブリー)や青カビタイプのチーズは避けるよう勧められています。これらのチーズには、流産や死産、赤ちゃんに重病をもたらす恐れがあるリステリアという物質を含んでいるためです。
また、パテ(菜食主義用パテを含む)もリステリアを含んでいる可能性があるため、妊娠中は食べないほうがよいと言われています。菜食主義用パテの中には生卵を含むものもあり、サルモネラ菌感染のリスクもはらんでいるためです。卵も、火が完全に通っていないものは食べるのを控えましょう。
今回ご紹介した食べ物やサプリメントを活用しながら、妊娠期を過ごしてください。