記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/6/11
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「クロレラ」がどんなものかをご存知の方でも、さまざまな種類があることや、種類によって構造や栄養素が異なることを知っている方は少ないかもしれません。この記事では、クロレラについて簡単に解説するとともに、高品質のクロレラと評されるチクゴ株クロレラの特長を解説します。
クロレラ*には約20種類もの種(スピーシズ)があり、それぞれの種によって保有している栄養成分や形状が異なります。その中で、「高品質のクロレラ種株」と評価されているのがチクゴ株クロレラです。
チクゴ株クロレラは、クロレラ工業が長年のリサーチと研究の積み重ねに基づいて独自に開発した高品質のクロレラであり、福岡県筑後地方で研究開発・培養されたクロレラのため、日本はもとより、海外でも「CHIKUGO(CK-5)」として知られています。
チクゴ株クロレラとその他のクロレラの違いとして、以下の4点を挙げることができます。
チクゴ株クロレラの細胞壁は、一般的なクロレラと比べると非常に薄いということがわかっています。また、チクゴ株クロレラは薄い細胞壁にひびを入れる可消化処理(加熱処理)が施されているため、体に吸収されやすいことも明らかになっています。研究によると、チクゴ株クロレラの消化率は82%に達することが判明しています。
多糖体とは、糖の結合体の一種で、ネバネバとした性質を持つものです。以前から、免疫細胞を活性化するといった健康効果が明らかになっています。一般的なクロレラに多糖体は見つかっていませんが、チクゴ株クロレラは多糖体の分泌だけでなく、細胞の周囲に保持できることが判明しています。
クロレラエキスとは、多糖体、糖たん白、核酸関連物質などを含むもので、人間の体に本来備わっている、自分の体を健康に保とうとする力に役立つ成分があることが明らかになっています。チクゴ株クロレラには、クロレラエキスが豊富に含まれています。
チクゴ株クロレラには、ビタミン(ビオチン、ビタミンB12、総カロテン、葉酸など)、ミネラル(亜鉛、鉄など)、必須脂肪酸(リノール酸、リノレン酸)、食物繊維、葉緑素(クロロフィル)といった栄養成分が豊富に含まれています。このため、現代の食生活で不足しやすい栄養素を補う食べ物として利用することも可能です。
チクゴ株クロレラは、妊娠を考えている方や、妊娠中・授乳中の女性にとっても強い味方となってくれる食品です。
妊娠を考え始めたら積極的に摂取することが勧められている葉酸やビタミンB12が豊富に含まれています。
葉酸やビタミンB12を始めとするビタミンはもちろん、貧血予防に欠かせない鉄分や亜鉛といったミネラルなどを効率よく摂取できます。また、チクゴ株クロレラのデトックス効果により、母体に蓄積したメチル水銀やダイオキシンの排出が促されるだけでなく、お腹の赤ちゃんにこうした有害物質が移行するのを防ぐこともできます。
チクゴ株クロレラのデトックス効果で母体に蓄積していたダイオキシンが排出されることにより、母乳に含まれるダイオキシンの濃度を下げることができます。
チクゴ株クロレラにには良質なビタミン、ミネラルに加え、葉緑素(クロロフィル)や植物性タンパク質なども含まれているため、コレステロールの低下や動脈硬化の予防、血圧の低下といった、生活習慣病の予防・改善に役立てることができます。
また、チクゴ株クロレラを摂取すると白血球の力を回復させることができるため、免疫機能を高めることも期待できることがわかっています。
数あるクロレラの中でも最も品質が高いとされるチクゴ株クロレラは、海外でも高い評価を得ているものです。細胞壁が薄くて吸収しやすいことや、栄養価が高いこと、また、葉酸や鉄分といった女性が不足しやすい栄養素を含んでいる点でも、魅力的な食品といえます。毎日の健康維持に、妊娠・授乳中の栄養補給に、チクゴ株クロレラを取り入れてみてはいかがでしょうか。
▼ 妊娠に必要な栄養素とチクゴ株クロレラ
▼ お腹の赤ちゃんのためにチクゴ株クロレラを摂っておきたい理由
▼ 「より良い母乳で育てたい」と思ったときにチクゴ株クロレラはどう役立つ?
*クロレラは、1890年(明治23年)にオランダの科学者バイエリンクによって発見された、直径3~8ミクロンのほぼ球形の単細胞緑藻です。主に河川や湖沼などに生息しており、光合成によって成長します。その成長スピードは一般的な動植物と比べて非常に早く、一般的な動植物の細胞が2分裂しながら増えるのに対し、クロレラは4分裂する、という特徴があります。