お腹の赤ちゃんに必要な栄養素って?摂りすぎを防ぐ対策は?

2019/6/11

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

妊娠すると、自分だけでなく、お腹の赤ちゃんにも栄養を送り届けることになりますから、今まで以上に栄養バランスの取れた食事を心がけることが大切です。この記事では、お腹の赤ちゃんがすこやかに育つために必要な栄養素や摂取量をご紹介します。

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

お腹の赤ちゃんがすこやかに育つために必要な栄養素は?

お腹の赤ちゃんがすこやかに育つうえで、葉酸・鉄分・カルシウムを積極的に摂ることが大切です。

葉酸

葉酸は水溶性ビタミンB群の一種で、たんぱく質や核酸(DNA、RNA)の合成を促して細胞の生産・再生を助け、体の発育を促してくれます。ビタミンB12とともに、赤血球の生成を助ける造血ビタミンです。特に、核酸は保持した遺伝情報をもとに体を作るよう命令する役割があるため、新しい細胞を作り続ける赤ちゃんには欠かせない栄養素です。

もし、胎児の細胞分裂が活発に行われる妊娠初期(第4週~12週)に葉酸摂取量が不足すると、二分脊椎症をはじめとする神経管閉鎖障害を発症するリスクが高くなります。葉酸は、こうした新生児障害のリスクを減らす上でも重要な栄養素です。

鉄分

鉄分は血液に含まれるヘモグロビンの構成要素で、酸素を運ぶ重要な役割を担っています。女性は月経があるため、妊娠しているかどうかを問わず鉄分不足による貧血になりやすいものですが、妊娠すると以下のような理由から貧血になるリスクが高くなります。

母体の血液量が増える
妊娠すると赤ちゃんにも酸素を届ける必要があるため、母体の血液量が増えます。ただ、血液中の赤血球の成分は増えないため、母体の血液が薄くなって貧血になるリスクが高くなります。
赤ちゃんも鉄分を吸収する
母体に取り込まれた鉄分は赤ちゃんも吸収するため、妊娠前と同じように鉄分を摂取していると貧血になる可能性が高くなります。

また、貧血になると立ちくらみが起きて倒れてしまうこともあるため、鉄分をきちんと摂ることが大切です。

カルシウム

カルシウムは骨や歯を作るだけでなく、細胞分裂・分化や筋肉の収縮、神経興奮の抑制、血液凝固作用の促進といった働きをする上で欠かせない栄養素です。妊娠中は赤ちゃんの骨や歯を作るために必要となるだけでなく、カルシウムが妊娠高血圧を予防する効果もあるため、積極的に摂る必要があります。

もし、妊娠中にカルシウムが不足すると、母体に蓄えられていたカルシウムが溶け出して赤ちゃんに吸収されるため、母体の骨密度が低下して骨粗鬆症になったり、筋肉や精神面、血液状態にも悪影響を及ぼします

必要な栄養素はどのくらい摂ればいいの?

それでは、これらの栄養素(葉酸、鉄分、カルシウム)は妊娠中にどのくらい摂取すればよいのでしょうか。豊富に含む食品とともにご紹介します。

葉酸

1日あたりの摂取量:400μg(マイクログラム)
葉酸が多い食べ物:ほうれん草、ブロッコリー、バナナ、いちごなど

鉄分

1日あたりの摂取量:21mg
鉄分が多い食べ物:小松菜、ほうれん草、ひじき、レバー、赤身の肉・魚など

カルシウム

1日あたりの摂取量:900mg
カルシウムが多い食べ物:魚介類、乳製品、大豆製品、ナッツ類、海藻類など

ただし、上記の食品の中には、妊娠中の摂取に気をつけたほうがよいものがあります。たとえば、レバーに含まれるレチノール(ビタミンAの一種)は、妊娠初期に摂りすぎると赤ちゃんに奇形が起こるリスクが高くなります

また、マグロやメカジキ、キンメダイといった魚介類には食物連鎖の影響で自然界に含まれるメチル水銀が多いと言われています。水銀は赤ちゃんの音の聞こえ方に影響を与える(音を聞いた場合の反応が、1/1000秒以下のレベルで遅れる可能性があると言われています)ため、厚生労働省で魚介類の摂取基準が定められています。

魚やレバーを食べるのは心配…。そんなときは?

妊娠中に欠かせない葉酸や鉄分などを摂りたいけれど、レバーや魚を食べるのはためらいを感じてしまうときにおすすめしたいのが、チクゴ株クロレラです。

クロレラは、「地球の生命の原点」として約20億年前に誕生したと考えられているものです。数あるクロレラの中でも、チクゴ株クロレラは細胞壁が薄く、多糖体を分泌するという点で最も品質がよいとされています。

チクゴ株クロレラには、妊娠中に積極的に摂りたい葉酸、鉄分はもちろん、ビタミンB12やβカロテン、ビタミンD、ビタミンKといったビタミン類や、亜鉛や銅といったミネラルも豊富に含んでいます。そのほか、便秘の改善につながる食物繊維や複合脂質、葉緑素も含んでいます。

さらに、マウスを使った研究によって、チクゴ株クロレラには体内に蓄積したメチル水銀を排出する効果があることも明らかになっています。妊娠中に摂りたい栄養素を効率よく摂取できるだけでなく、お腹の赤ちゃんに移行してほしくないメチル水銀を排出できる点で、チクゴ株クロレラは妊娠中の強い味方になってくれるホールフード(安心して丸ごと食べられる食品)としても魅力的です。

おわりに:妊娠中の栄養補給だけでなく、有害物質を排出する上でもチクゴ株クロレラはおススメです

妊娠中は葉酸や鉄分、カルシウムといった栄養素を積極的に摂ることが大切です。こうした栄養素は食事から摂るのがよいのですが、毎日摂るのは大変なだけでなく、レバーや魚介類など、妊娠中の摂取は気をつけたほうがよい食べ物もあります。安心して栄養補給できるだけでなく、有害物質を排出する働きもあるという点で魅力的なチクゴ株クロレラを、毎日の生活に取り入れることも検討してみてください。

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