ビタミンB2の作用と摂取量の目安について

2023/8/30

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

ビタミンB2は成長に欠かせないビタミンのため、「発育のビタミン」ともいわれています。そこで今回は、ビタミンB2の特徴や作用、摂取の目安量などをご紹介します。

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ビタミンB2とは?

ビタミンB2を含むビタミンB群は、体内でエネルギー代謝を円滑にする補酵素としての役割があります。ビタミンB2は水溶性ビタミンのひとつで、さまざまな栄養素の代謝に関わり、成長を助けるはたらきがあります。また動脈硬化など、生活習慣病を予防するのに不可欠な栄養素といわれています。またビタミンB2はリボフラビンという化合物でできています。黄色い色素であるリボフラビンは、食品添加物としては着色料として使われる場合があります。

ビタミンB2の作用と不足したときの症状について

ビタミンB2は、発育促進や皮膚・粘膜などの細胞の再生に関わっています。中でもビタミンB2は、脂質の代謝で消費しやすいため、脂質を多く摂るほど不足しやすくなります。

ビタミンB2が不足すると、タンパク質、脂質、糖質それぞれの代謝が機能せず、成長不良につながることがあります。そのため、成長期の子どもや妊娠中の女性などは、特に意識して摂る必要があるといわれています。他にも脂漏性皮膚炎、口内炎や口角炎など口腔粘膜症状、結膜炎や流涙などの眼症状などがみられることがあります。

1日に必要なビタミンB2の摂取量は?

日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、ビタミンB2の1日の摂取推奨量は、男性は18~49歳で1.6mg、50~74歳で1.5mg、75歳以上で1.3mgとされています。女性の場合には18~74歳で1.2mg、75歳以上で1.0mgとされています。ビタミンB2は納豆やレバー、卵や乳製品、うなぎなどに多く含まれています。

おわりに:エネルギーを必要とする方は、意識して摂るようにしよう

ビタミンB2は成長期の子どもや妊娠中の人、運動などでエネルギーを特に多く消費する人、栄養の不足しやすい高齢者・シニアは意識して摂った方がよいといわれています。普段から納豆や卵などを食べて、ビタミンB2が不足しないようにしましょう。

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