ビタミンKを多く含む食べ物は?食べると得られる効果は?

2019/7/23

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

「ビタミンKは体にいいはず」と思っていても、ビタミンKが不足した場合の問題やビタミンKを豊富に含む食品はよく知らない人もいるのでは?この記事では、ビタミンKの主な働きや摂取の参考にしたい食品、一日の摂取量目安などを紹介します。

ビタミンKとは

ビタミンKは脂溶性ビタミンの一種で油脂に溶けます。食品から摂取されるビタミンKと、体内でつくられるビタミンKがあります。体内では、腸内細菌や組織がビタミンKをつくっています。

ビタミンKの主な働き

  • 血液凝固作用
  • 丈夫な骨づくり

ビタミンKの主な働きは血液凝固です。血液凝固には、肝臓で生成されるプロトロンビンという血液凝固因子が必要ですが、プロトロンビン生成のときにビタミンKが補酵素として働きます。

体内のビタミンKが不足するとプロトロンビンも減少してしまうため、血液凝固が速やかに行われず、止血まで時間がかかります。
血液凝固のほか、骨の健康維持にもビタミンKが必要です。ビタミンKは骨粗しょう症の治療薬としても使われています。ビタミンKは、骨に存在するたんぱく質オステオカルシンを活性化し、カルシウムを骨に沈着させて骨の形成を促します。

ビタミンKを多く含む食べ物は?

ビタミンKを多く含む食品を紹介します。ビタミンKは脂溶性ビタミンですので、油と一緒に摂取すると体内での吸収率が上がります。炒め物やオイルドレッシングを使用して摂取するのがおすすめです。

ビタミンKが豊富な食品

  • 発酵食品(納豆)
  • 緑黄色野菜(パセリ、しゅんぎく、小松菜、ほうれんそうなど)
  • 海藻(昆布、わかめ、海苔、ひじきなど)
  • 豆類
  • 植物油
  • 肉類
  • 乳製品
  • 鶏卵

発酵食品のなかでも納豆はとても多くのビタミンKを含みます。ただし、血液の抗凝固剤を飲んでいる人は注意してください。納豆や緑黄色野菜に含まれる豊富なビタミンKが、抗凝固剤の効き目を抑えてしまいます。抗凝固剤を使用している場合は、医師や薬剤師から説明がありますので、しっかりと聞いておきましょう。

ビタミンKが不足するとどうなる?

体内のビタミンKが不足することはあまりみられません。ビタミンKはさまざまな食品に含まれ、体内でも生成されているため、健康的な人であればビタミンKは十分な量が保たれています。ただし、新生児や高齢者はビタミンKが不足することがあります

新生児のビタミンK不足
腸内細菌で生成されるビタミンKが少ないため、ビタミンK欠乏による新生児メレナ(消化管出血)、特発性乳児ビタミンK欠乏症(頭蓋内出血)を招くことがあります。
高齢者のビタミンK不足
加齢によって膵液や胆汁の分泌量が低下した場合、小腸上部で行われるビタミンKの吸収率が下がります。あるいはほかの疾患の治療で抗生物質を長期投与した場合に腸内細菌に影響を与えることがあります。すると腸内細菌のビタミンK生成が減少したり、ビタミンKを活性化させる酵素の働きが低下したりします。

1日に摂るべきビタミンKってどのくらい?

ビタミンK摂取量の目安は、年齢によって異なります。各年代ごとで男女の目安量は同じです。妊娠または授乳中の女性の目安量も紹介します。

ビタミンK摂取量の目安(単位:㎍/日)

  • 1~2歳 60
  • 3~5歳 70
  • 6~7歳 85
  • 8~9歳 100
  • 10~11歳 120
  • 12~14歳 150
  • 15~17歳 160
  • 18~29歳 150
  • 30~49歳 150
  • 50~69歳 150
  • 70歳以上 150
  • 妊婦   150
  • 授乳婦  150

通常の食事でビタミンK欠乏になることはまれですが、新生児や高齢者の場合に気になることがあるときは病院で医師に相談してください。

おわりに:ビタミンK欠乏はまれですが、新生児と高齢者、抗凝固剤使用中は不足しやすいです

ビタミンKは、血液と骨の健康維持に欠かせない栄養素です。通常の食事をきちんと摂取していればビタミンKが不足することはほぼありません。ただし、新生児と高齢者は欠乏による不調などがあらわれることがあります。血液の抗凝固剤を服用している方は、食べ合わせに注意して食事をするようにしてください。いずれも疑問や不安は医師や薬剤師に相談しましょう。

関連記事

この記事に含まれるキーワード

ビタミンK(8) ビタミンKを含む食べ物(1) ビタミンKの摂取量(1) ビタミンK不足(1)