記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2023/7/26
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ビタミンCは、美容にいいとして普段から摂っている方も多くいらっしゃると思います。この記事では、ビタミンCの作用や摂取量の目安、摂取方法のポイントなどについて、わかりやすく解説します。
水溶性ビタミンのひとつであるビタミンCは、新鮮な果物や野菜が不足していた時代に流行した「壊血病(血管が弱くなって、出血を引き起こす病気。貧血や呼吸困難、心臓障害、イライラ、顔色が悪くなる、といった症状がみられる)」を予防する成分として発見されました。
風邪などの病気やストレスなどから抵抗力を強める、歯や毛細血管などの健康を維持する、皮膚のメラニン色素がつくられるのを抑制して日焼けを予防する、といった作用があります。また、骨や腱などを結合するタンパク質であるコラーゲンを作るときにも欠かせない栄養素です。たいていの哺乳動物は、ブドウ糖から体内でビタミンCを合成することができますが、人間にはビタミンCの合成に必要な酵素がないため、食べものなどを通して体外からビタミンCを摂取する必要があります。
日本人の食事摂取基準(2020年版)によると、ビタミンCの摂取量の目安は男女とも15歳以上で100mgとされ、妊娠している女性は110mg、授乳中の女性は145mgと定められています。ビタミンCが不足すると抵抗力が落ち、風邪などの病気にかかりやすくなる可能性が高くなります。子どもから高齢者・シニアの健康維持に役立つビタミンなので、1度に大量に摂取するのではなく、毎日適量を継続して摂取するようにしましょう。
ビタミンCは野菜、果実、いも類などに豊富に含まれています。ただし、野菜ジュースやサプリメントから摂取した場合は、排泄までの時間が短いといわれています。ビタミンCは水に溶けやすく、熱に弱い性質があるため、できれば新鮮なうちにサラダなどで摂った方が効率よく摂取できます。また、ビタミンCは水溶性のため、水にさらし過ぎたり、洗い過ぎたり、ゆで過ぎたりすると失われやすいです。調理するときには気をつけてください。
ビタミンCは熱に弱く、水に溶けやすいため、生野菜など熱を通さずに摂ることで効率よく摂取できます。また、ビタミンCは体内で合成できないため、さまざまな食べものから適量をバランスよく摂取することを習慣づけましょう。