男性ホルモンの一種、テストステロンとは?

2019/9/24

山本 康博 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 呼吸器内科医

山本 康博 先生

男性らしい体つきや思考傾向、射精機能などをもたらす男性ホルモン。このうち睾丸で作られ、男性ホルモンの代表的な種類として知られているのが「テストステロン」です。今回はテストステロンがどんなホルモンか、分泌量減少によるリスクや、増やすためにできる対策とあわせて解説していきます。

テストステロンとは

作用が非常に強い、代表的な男性ホルモンの種類として知られる性ホルモンです。特に思春期において強く作用し、全身の骨や筋肉、前立腺などに働きかけて男性らしい体つきや精子の産出・射精機能をもたらし、男性の二次性徴を発現させます。

男性ホルモンのうち95%を占めるもので、男性特有の生殖器である睾丸で日々分泌され続けています。

テストステロンが少なくなると、どんな症状が出てくる?

男性の体内でのテストステロンの分泌量は、20代をピークとして、加齢と共にゆるやかに減少します。また、年齢にかかわらず、強いストレス状態が長く続くことも分泌量が減る原因となることが明らかになっています。

このように、何らかの理由でテストステロンの分泌量が少なくなると、心身に以下のような症状が現れるようになります。

身体症状
  • 朝立ちの消失や勃起不全など男性機能の低下、頻尿
  • 筋力や骨密度の低下、筋肉や関節の痛み
  • 全身の倦怠感や頭痛、めまい、耳鳴りなどの原因不明の不調
  • 高血圧など、生活習慣病発症リスクの上昇
  • のぼせ、多汗  など
精神症状
  • 性欲の減退
  • 集中力や記憶力の低下
  • 不眠
  • 無気力
  • イライラ

このように、テストステロンが急激に減少することで起こる心身の不調を「男性更年期」、あるいは「LOH症候群(加齢男性性腺機能低下症)」と言います。

テストステロンを増やすには?

ここからはテストステロンの分泌量を増やし、男性ホルモンが不足することによる心身の不調を予防・改善のためにできる対策をご紹介します。

スポーツを見たり、挑戦してみる

対戦形式のスポーツをテレビで見たり、試合会場で観戦するだけで、脳に適度な興奮と刺激が伝わりテストステロンの分泌が促進されます。また、見るだけでなく、自分でも挑戦すると闘争心と筋肉が刺激されるため、テストステロンの分泌促進効果があることがわかっています。特に水泳やボディビル、筋トレなど、筋肉に適度な負荷がかかるものがおすすめです。

食事の内容・習慣を改善する

過度な糖質や資質の摂取は、テストステロンの分泌を抑制します。暴飲暴食は避けて、栄養バランスの良い内容になるよう食事を改善してみましょう。特に、ビタミンやミネラルが豊富な野菜や海藻類、亜鉛の多い牡蠣やレバー、納豆などを積極的に摂るようにするとテストステロンの分泌促進に効果的です。

禁酒・禁煙する

糖質の多いお酒の過剰摂取や、血流を阻害する喫煙は、テストステロンの分泌量を減少させる一因となります。飲酒量を減らしたり、糖質の低いお酒を選ぶようにしたり、減煙するところから始めて、禁酒・禁煙を目指しましょう。

睡眠の質を上げ、しっかり休む

質の高い睡眠は、テストステロンの分泌量を高めてくれます。毎日7時間を目安にしっかり睡眠時間を確保するのが理想ですが、難しい場合は、就寝前のスマホ使用をやめたり、就寝時の気温や照明を工夫して睡眠の質を上げてみましょう。

恋をする、デートに出かける

好きな人がいるときや、異性と会話や外出をしているときには、男性のテストステロンの分泌量は高くなることがわかっています。恋をしたり、パートナーと一緒に出掛けるなどして、テストステロン分泌を促進しましょう。なかなか難しいようなら、好きな芸能人に会いに行くだけでも効果的です。

おわりに:テストステロンは、最も作用の強い男性ホルモンの一種

思春期以降、全身の骨や筋肉、生殖器などに働きかけて男性らしい体つきや特有の性機能をもたらすのが、睾丸で産出されるテストステロンです。男性ホルモンのうち95%を占める、非常に作用の強い男性ホルモンとして知られています。このため、加齢やストレスで急激に分泌量が減少すると、男性の心身にさまざまな不調を引き起こすことも。日頃から生活習慣や食事の内容を気遣い、テストステロンを増やす努力をしていきましょう。

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