記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/8/8
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
胸やけや喉のつかえ、お腹の不快感など「食後はいつも調子が悪い」と悩んでいる人はいませんか? 食生活の欧米化にダイエットなど、食にまつわる環境変化やお悩みが多くなるにつれて、不調を訴える人も増えています。この記事では、食道や胃腸に不快な症状があらわれる胃食道逆流症(GERD)について紹介します。
胃食道逆流症(GERD)とは、胃の中にある胃液や遺産などが食道まで逆流し、胸やけやげっぷなどの不快症状があらわれる病気です。胃液の分泌が多い食生活や生活習慣は、胃食道逆流を引き起こす可能性を高めます。
胃食道逆流症は大きく分けて、逆流性食道炎と非びらん性胃食道逆流症の2つがあります。
この2つのほか、食道粘膜に炎症が発生しているけれど不快症状はあらわれない無症候性逆流性食道炎もあります。
食べ物を消化する胃酸の分泌によって、胃の中は強い酸性の状態になっています。体は、胃酸から胃粘膜を守る機能を持っています。しかし食道には胃酸の影響を防ぐ機能を持たないため、胃酸の逆流によってダメージを負い、炎症を起こします。
食道と胃の間には噴門部と呼ばれる境目があります。食べ物や飲料は噴門部が開いているときに通過し、噴門部が閉じているところでは通過できません。噴門部が開け閉めするための筋肉が弱まると、胃の内容物が食道へ逆流し、胃酸が食道粘膜を傷つけます。食習慣や生活習慣が噴門部の筋力を弱めることがあります。
そのほか食道裂孔ヘルニアなどによって、胃酸が食道粘膜を傷つける場合があります。
胃食道逆流症の治療は、薬物治療と生活習慣の改善が大きなポイントです。
胃食道逆流症の予防は、食生活など生活習慣の改善が欠かせません。特に欧米型の食生活によって、胃食道逆流症の患者さんが増えました。食生活を見直して症状改善を目指しましょう。
食道の粘膜に炎症を起こしたり不快な症状を引き起こす胃食道逆流症は、胃酸の大量分泌を促す食生活が大きな原因のひとつです。喉の痛みなどの症状があらわれたら病院の受診をおすすめします。治療でも予防でも、食生活の改善は不可欠。これからも健康的に食事を楽しむために、まずは現在の食生活を見直すことから始めましょう。