記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2019/9/28
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
外から帰宅したら、まずは手洗い・うがいをするのが習慣になっている人もいるのではないでしょうか。そこで今回は、うがいの効果や正しい方法などをご紹介します。
うがいの語源は「鵜飼」といわれ、鵜が魚を飲み込んでから吐き出す様子と似ていることに由来します。うがいは、平安時代から口の中を綺麗にする手段として行われていたとされ、近年になってその効果が注目され始めました。
うがいの効果としては、主に以下のようなものが考えられます。
風邪の対策として広く行われているうがいは、ある研究で必ずしも有効ではないということがいわれています。この研究では、うがいをしない、水でうがいをする、ヨード液でうがいをするというグループに分け、どの程度風邪を発症するかを調べています。
水でうがいをした場合には他のグループと比較して約4割程度風邪を発症しにくくなる一方で、ヨード液でうがいをした場合には、うがいをしなかったグループと同じくらい風邪を発症していたことが判明しました。これはヨード液の強い殺菌作用によって、喉にいる常在菌を含めたさまざまな細菌のバランスを崩したことや、正常な粘膜の組織にダメージを与えたことなどが考えられています。
ただし、もともとこの研究では風邪を予防することを目的として実施されたものではないため、うがいそのものが風邪予防に効果があるかどうかは、改めて研究する必要がある、といえます。
水や殺菌作用があるといわれる緑茶、または薄めたうがい薬をコップに約60mL用意しましょう。1回目は、「クチュクチュペッ」とするうがいです。水などを口に含み、強くうがいをします。口の中に残っている食べかすなどを取ることを意識して行いましょう。次は、「ガラガラペッ」とするうがいです。上を向いた状態で、のどの奥まで行き届くように約15秒間うがいをし、最後にまた「クチュクチュペッ」のうがいを行いましょう。
うがいには、風邪予防やのどを潤し、粘膜のはたらきを助けるなどの効果が期待できます。正しい方法を実践し、より効果的なうがいを行いましょう。