咳を止めたいときに飲む薬、メジコン®︎ってどんなもの?

2019/10/29

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

しつこい咳を止めたいときには、飲み物や飴などの民間療法から、咳をはっきりと止める効果・効能が認められた市販薬や処方薬まで、さまざまな種類の咳止めがありますが、このうち処方薬の1つにメジコン®︎という薬があります。

この記事では、メジコン®︎の特徴や効果・効能、副作用など、メジコン®︎を飲む上で知っておいた方が良いことについてご紹介します。メジコン®︎を処方されたときには、ぜひ一度読んでみてください。

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メジコン®︎ってどんな薬?

メジコン®︎は、咳中枢の興奮をしずめることで咳を止める薬です。咳中枢は脳の「脳幹」の「延髄」という部分にある、咳をコントロールする部分のことで、のどや気管支に刺激があると咳を起こします。このため、風邪を含む上気道炎・気管支炎など、さまざまな原因による咳に広く処方されています。痰が少ない空咳に向いていて、痰が多いときは別の去痰薬と併用することもあります。

メジコン®︎は麻薬性ではありませんので、習慣性はありません。粉薬は、他の薬と混ぜて調合されることも多いです。また、医師の判断により、神経痛などの他の疾患に応用されることもあります。

咳止めにはどんな種類があるの?

前述で少し触れたように、中枢性の咳止めには大きく分けて麻薬性と非麻薬性の2種類があります。中枢性とは、メジコン®︎と同様、脳の咳中枢をしずめて咳を抑える薬剤です。咳止めにはもう1つ、末梢性の咳止めがあり、末梢性とは気管や気管支に作用して咳を止める薬剤のことを指します。効果は中枢性の方が高いため、処方薬では中枢性がよく使われます。

効果の強さとしては、中枢性・麻薬性がもっとも強く、次に中枢性・非麻薬性、もっとも効果が弱いのが末梢性です。麻薬性と言っても、咳止めに使われる麻薬は非常に含まれる量が少ないため、一般的に麻薬と言って想像されるような怖い副作用が生じることはまずありませんので、安心して使いましょう。

メジコン®︎で得られる効果は?

メジコン®︎が適用されるのは、一般的に以下のような疾患です。

  • 風邪
  • 急性気管支炎
  • 慢性気管支炎
  • 気管支拡張症
  • 肺炎
  • 肺結核
  • 上気道炎(咽喉頭炎、鼻カタル)

メジコン®︎は、これらの疾患に伴う咳を抑えます。また、疾患以外にも気管支鏡検査や気管支造影術などに伴って生じる咳も抑えられますので、これらの咳がひどい場合にも使われることがあります。

メジコン®︎で起こりうる副作用は?

メジコン®︎は、一般的に副作用は少ないほうだとされています。しかし、まれに眠気・めまい・吐き気・便秘・頭痛・食欲不振などの副作用を引き起こすことがありますので、これらの症状がひどい場合は早めに主治医の診察を受けましょう。また、もともと持病やアレルギーのある人は、診察時に主治医に伝えておくのを忘れないようにしましょう。

重い副作用が出る可能性は低いと考えられていますが、念のため以下のような症状に注意しましょう。

呼吸抑制の初期症状として
息切れ、呼吸しにくい、息苦しい、呼吸が浅く速い、呼吸が弱く少ない(1分に10回未満)
呼吸が不規則である、いびきが異常である、意識が薄れる
ショック症状やアナフィラキシーショックの初期症状として
気持ちが悪い(悪心)、冷や汗、顔面蒼白、手足の冷えやしびれ
じんましん、全身発赤、顔やのどの腫れ、ゼーゼーと息苦しい
めまい、血圧低下、目の前が暗くなって意識が薄れる

このような症状が現れた場合は、できるだけすぐに主治医の診察を受けましょう。

メジコン®︎を服用中に気をつけることは?

メジコン®︎を服用中は、以下のようなことに気をつけましょう。

  • 抗不整脈のアミオダロン(アンカロン)や、抗真菌薬のテルビナフィン(ラミシール)などと併用すると、メジコン®︎の血中濃度が上がる可能性がある
  • 抗うつ剤と併用すると、抗うつ剤の副作用が強まる可能性がある
  • 眠気が生じることがあるため、車の運転や危険な作業は控える

咳は、そもそも気道に入り込んだ異物(細菌やウイルス、ほこりなど)を排出しようとする免疫機能の一種です。ですから、必ず止めないといけない、というわけではありません。とくに痰を伴う咳の場合、無理にすべてを止めてしまうことが必ずしも良いとは限らず、痰が溜まってかえって症状を悪化させることもあります。

しかし、咳があまりにひどく、しつこい場合は安眠できず、体力を大幅に消耗してしまうことも考えられます。骨がもろくなっている高齢者などでは、激しい咳き込みによって肋骨が折れてしまうこともあります。このような場合は、咳を止める方が優先されると思います。

人体に自然に備わっている免疫機能を優先させるかどうかは、咳を止めることのメリットとデメリットを慎重に検討した上で判断されます。メジコン®︎に限らず、咳止めを飲む場合は主治医の指示に従い、用法・用量をしっかり守りましょう

おわりに:メジコン®︎は脳の咳中枢に作用して咳を止める薬です

メジコン®︎は、脳の咳中枢という部分に作用し、のどや気管支からの刺激に対してこの部分が反応するのを止めることで、咳が起こるのを抑える薬です。風邪・気管支炎・肺炎などの疾患や、気管支の検査などに伴って咳がひどい場合に処方されます。

メジコン®︎は副作用がほとんどないとされていますが、まれに眠気やめまい、吐き気などを引き起こすことがあります。これらの症状がひどい場合は、早めに主治医の診察を受けましょう。

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