血圧を下げる薬、アムロジピン®︎の特徴は?

2019/10/11

山本 康博 先生

記事監修医師

MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長
東京大学医学部卒 医学博士
日本呼吸器学会認定呼吸器専門医
日本内科学会認定総合内科専門医
人間ドック学会認定医
難病指定医
Member of American College of Physicians

山本 康博 先生

高血圧など血圧の異常を発見したときに薬を処方されることがありますが、薬の種類はさまざまです。体の不調や病気と上手に付き合っていくためには、薬のことをよく理解することが大切です。
この記事では、アムロジピン®︎という薬の効果や副作用、服用時の注意点を紹介します。

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アムロジピン®︎ってどんな薬?

アムロジピン®︎とは血圧を下げる作用を持つ薬で、高血圧や狭心症の治療で処方されます。血圧を適切に保つ作用を持ちますので、脳卒中、心臓病、腎臓病の予防効果も期待されます。

作用
血圧を下げる。高血圧、狭心症の治療に使用されることが多い。さまざまな疾患の治療にも使用される。
特徴
効き目がよく、安全性が高い。効果はゆっくりとあらわれ、作用する時間が長い。血糖、尿酸、脂質などに影響を与えない。

アムロジピン®︎を服用すると、心臓や体を通る血管を広げて血液の抵抗を小さくし、血圧が下がります。また、心臓の収縮を抑えて心臓を休ませます。

この薬はカルシウム拮抗薬に分類され、細胞内に流れ込むカルシウムを減少させることで血管を広げています。アムロジピン®︎は効き目がよく安全性が高いのが特徴です。そのため高血圧症状に対する第一選択薬として使用されることが多いといえます。全身の血流改善効果も期待されますので、さまざまな病気に対して使用されることがあります。
アムロジピン®︎はジェネリック医薬品で、複数のメーカーが製造しています。

アムロジピン®︎を服用後に起こりうる副作用は?

薬は病気や不調の症状を緩和させる効果を持つ一方で、副作用が発生する可能性を持ちます。アムロジピン®︎を服用したときも副作用があらわれる場合があります。副作用の種類によっては服用後には控えたい行動が挙げられます。たとえばめまいが出る可能性を考えて、車の運転などはやめましょう。

あらわれやすい副作用
顔のほてり、潮紅、頭痛、めまい、動悸は比較的多くみられます。症状が重い場合は医療機関に相談しましょう。
長期間服用しているとあらわれやすい副作用
足の甲のむくみ、歯肉の腫れ。
重い副作用
下記のような重い症状があらわれたらすぐに医療機関を受診してください。

  • 肝臓の症状(だるさ、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、黄疸、茶褐色の尿)
  • 血液の異常(発熱、のどの痛み、口内炎、皮下出血、鼻血、歯肉出血、だるさ)
  • 心臓の伝達障害(胸の痛み、胸が苦しい、脈がとぶ、脈拍が50/1分以下、失神、めまい、ふらつき)
  • 横紋筋融解症(手足のしびれ、こわばり、脱力、歩行困難、筋力低下、筋肉痛、赤褐色の尿)

アムロジピン®︎を服用する場合に気をつけることは?

アムロジピン®︎はほかの薬と同じように、用法用量を必ず守って使用してください。下記に当てはまる場合、医師と薬剤師に必ず伝えましょう。

  • 以前にアムロジピン®︎を使用したときに、かゆみや発疹などアレルギー症状が出た。
  • 血圧が低い。
  • 肝機能障害や腎機能障害がある
  • 妊娠している、妊娠の可能性がある、授乳中である
  • ほかに服用中の薬がある
  • 使用しているサプリメントや健康食品がある

食べ合わせ、飲み合わせにも気をつけてください。たとえばほかの降圧薬や利尿薬と併用する場合、血圧の下がり過ぎに注意します。注意したい飲み合わせを紹介しますが、医師や薬剤師に相談するとより安心です。

血圧が下がり過ぎる飲み合わせ
ほかの降圧薬や利尿薬
血中濃度が低下する飲み合わせ
抗結核薬や抗けいれん薬など
血中濃度が上昇する飲み合わせ
抗生物質、抗真菌薬、免疫抑制剤、高脂血症治療薬など

飲料水ではグレープフルーツジュースを薬と一緒に飲んでいると、薬の血中濃度が上昇する可能性があります。また、飲酒は控えてください。そして、アルコールはめまいや動悸などの副作用を増大させることがあります。高齢の方は副作用が出やすいため、医師と指示に従って少ない量から服用を始めることが多いです。

おわりに:アムロジピン®︎は安全性が高い薬。ただし副作用への理解も必要です

アムロジピン®︎は血流を改善して血圧を下げる薬です。効き目がよく安全性が高いといわれています。しかし薬は効果と副作用を持ちますので、アムロジピン®︎にも気をつけたい副作用があります。不調や病気を緩和するためにも、医師や薬剤師の指示に従って用法用量を守って使用してください。

※抗菌薬のうち、細菌や真菌などの生物から作られるものを「抗生物質」といいます。 抗菌薬には純粋に化学的に作られるものも含まれていますが、一般的には抗菌薬と抗生物質はほぼ同義として使用されることが多いため、この記事では抗生物質と表記を統一しています。

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