記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/5/22 記事改定日: 2019/9/19
記事改定回数:2回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
妊娠しているあなたにとっても、お腹の赤ちゃんにとっても、タンパク質は欠かせない栄養です。この記事では、妊娠中のママが摂りたい、タンパク質が多く含まれている食品や食べ方のヒントをご紹介します。
タンパク質は、人間の体の皮膚や筋肉、髪、および骨などを作るのに必要な成分です。だからこそ、赤ちゃんにとっては低体重になることなく成長するために、お母さんにとっては健康維持のためにタンパク質の摂取が欠かせません。実際、妊娠中や授乳中には、毎日、平均46~71gのタンパク質(妊娠していない場合の必要摂取量に25gを追加した数値)が必要です。
ただし、妊娠中かどうかに関わらず、ほとんどの女性は十分な量のタンパク質を摂取できているのであまり神経質になる必要はありません。
以下に、タンパク質を豊富に含んでいる食品と、それらを使った料理をご紹介します。
ローストターキー約100gに含まれるタンパク質は、もも肉は28g、胸肉では30gです。ローストチキンの場合、もも肉や白身の肉約100gに含まれるタンパク質は24~28gです。
さいの目状に切ったターキーをほうれん草とあわせ、さっぱりした味のドレッシングで食べるのがおすすめです。鶏肉と果物は素晴らしい組み合わせです。ドライフルーツや果物 (リンゴ、桃、パイナップル、オレンジ、グレープフルーツ、ブドウなど)と合わせてもよいでしょう。
卵1個あたりに6g強のタンパク質(内訳は、卵黄で2.7g、卵白で3.6g)が含まれているので、タンパク質を効率よく摂取する上で欠かせない食品です。
卵は、朝・昼・晩のどの食事にも取り入れることができます。 ハムエッグにしたり、ゆで卵をサラダやラーメンに加えたり、オムライスを作ったりしてみてください。フレンチトーストにするのもおすすめです。
脂肪分の少ない肉を食べるメリットとして、脂肪分が少なくなればなるほどタンパク質が多くなることが挙げられます。調理済みの赤身の牛肉、豚肉、またはラム肉の約100gには31~33 gのタンパク質が含まれ、また脂肪分の少ないハムには21 g含まれています。
赤身の牛肉には高品質のタンパク質が豊富なので、少量で十分です。シチューや野菜スープ、サラダやごはんと一緒に食べるのも良いですし、野菜を豊富に入れた麺料理の上にのせるのもよいでしょう。
魚介類はタンパク質が豊富です。鮭、にしん、いわし、たら、ひらめ、エビ、カニ、ツナ缶(ビンチョウマグロではないもの)の約100gには、19~25gのタンパク質が含まれています。
特に鮭、いわし、にしんはレモンやすだちのしぼり汁、マスタード、酢、ヨーグルトといった酸味のある調味料をかけるとおいしく食べることができます。
牛乳および乳製品は、妊娠中の女性にぴったりです。100gにつき、牛乳には3.3g、スキムミルクには3.4g、豆乳には3.6gのタンパク質が含まれています。また、プロセスチーズには100gあたり23gのタンパク質が含まれています。
スープやパスタソース、パンケーキ、ワッフルを作るときに牛乳を加えたり、カレーにヨーグルトを入れるのがおすすめです。
100gにつき、ゆでた大豆(国産)には16g、ゆでたえんどう豆には9gのタンパク質が含まれています。また、大豆から作られた食品も優れたタンパク質源です。100gの木綿豆腐には6.6g、絹ごし豆腐には4.9g、高野豆腐には49gのタンパク質が含まれています。
サラダに豆類をのせたり、野菜スープやシチューに加えたり、豆ご飯にするのもおすすめです。
ピーナッツ、クルミ、カシューナッツ、ピスタチオ、アーモンドは、どれもすぐれた植物性タンパク質です。100gにつき、ピーナッツは27g、カシューナッツには19.8g、アーモンドには19.2g、ピスタチオには17.4g、クルミには14.6gのタンパク質が含まれています。
また、かぼちゃの種には100gあたり27g、、ひまわりの種には100gにつき20g、そして炒りゴマには100gあたり20gのタンパク質が含まれています。さらに、ピーナッツバターには100gあたり25gのタンパク質が含まれています。
ただし、ナッツと種子類はカロリーが高いので、食べ過ぎには注意が必要です。また、ナッツとドライフルーツを組み合わせたものを食べると、タンパク質摂取だけでなく、つわりを和らげる効果もあります。クルトンの代わりにスライスしたナッツを入れたり、朝食のパンにピーナッツバターを塗るのもおすすめです。
全粒粉や他の穀物製品にもタンパク質が多く含まれています。たとえば、小麦胚芽には1カップ(130g)につき41.6g含まれています。白米の代わりに、全粒粉のパンやパスタ、玄米を食べるのがおすすめです。