記事監修医師
東京都内大学病院眼科勤務医
渡辺 先生
2017/8/2 記事改定日: 2017/9/6
記事監修医師
東京都内大学病院眼科勤務医
渡辺 先生
記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
前回の記事では、レーシック手術を受ける前に知っておきたいメリットやデメリットを中心にお伝えしてきました。
続いて今回は、手術の詳しい流れ(手術前にやることや手術中のプロセス、手術後の注意点)について解説していきます!
レーシック手術を受けることが決まったら、病院では手術前の準備として下記のことが行われます。
・手術中~手術後のプロセスについて医師からの説明
・病歴の確認
・目の検査
角膜の厚さ、屈折、眼圧、瞳孔径などを測定します。なお、視力検査のため、ハードコンタクトレンズをつけている人は少なくとも検査の3週間から、その他のタイプのコンタクトレンズは検査の3日前からつけないようにしてください。
また、感染症予防のため、手術前日からクリーム、ローション、メイク、香水は一切使用しないよう指示される場合もあります。
レーシック手術当日は、アイメイクや頭部の固定を妨げるようなヘアアクセサリーの着用は控えてください。また、朝起きたとき気分が優れないようであれば、医師に連絡をし、手術を延期すべきかどうか相談しましょう。
無事手術を受けることになった場合、手術は下記の手順で行われていきます。
1.麻酔
点眼薬による局所麻酔を行います。
2.角膜にフラップを形成する
マイクロケラトームやフェムトレーザーと呼ばれる器具を使用し、角膜に薄いフラップを形成します。
3.角膜組織の再形成
角膜フラップを引き剥がし、フラップの下にある角膜組織をレーザーで再形成します。このとき、光が網膜上に適切に集束するようにします。
4.角膜フラップを所定の位置に戻す
これにて手術が完了します。
レーシック手術の所要時間はおよそ15分です。手術後の副作用に備えて、軽度の鎮静剤を処方してもらうこともできます。手術後の車の運転は控えましょう。
レーシック手術後、目の状態が回復するまでの間は目をこすらないことが重要です。また、術後3〜7日間は激しい運動やアイメイク、目の周りのローションを控えましょう。
なお、手術後数日間~数ヵ月にわたって次のような症状がみられる場合があります。
・目のかゆみや不快感、軽度の痛み
この症状は一般的には1~3日程度で治まるものですが、目の保湿や感染症予防のため、処方された点眼薬を使うといいでしょう。点眼薬の使用時、一時的にヒリヒリした痛みや視界のぼやけが現れることがあります。なお、眼科医に処方された以外の目薬は使用しないでください。
手術後には以下のような症状が表れる場合があります。
・視界がぼやける
・光に対して敏感になる
・ドライアイ
・「ハロ・グレア現象」
光が二重に見え、夜間の運転に支障が出る症状です。
レーシックは15分程度で完了するコンパクトな手術ですが、手術前には検査が必要だったり、手術後に目のかゆみやドライアイなどの症状が出たりします。こうした手術前後のプロセスもふまえたうえで、レーシックを受けるかどうか慎重に検討してください。