記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/7/3 記事改定日: 2017/9/27
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
一度経験すると、再発することの多い腰痛。
また同じ痛みを味わう前に、なんとか腰痛を予防したいものですよね。
今回の記事では、腰痛を効果的に予防するおすすめの方法をご紹介していきます。
特に、普段から重い荷物を持ち上げることの多い力仕事の方は必見の記事ですよ!
長年、「運動と健康的な生活習慣が腰痛を予防する」と考えられてきましたが、これは必ずしも正しい話ではありません。実際、「不適切な運動(衝撃の大きな運動など)は腰痛の発症リスクを増加させる」ということが複数の研究によって明らかになっているのです。
とはいえ、運動は健康全般において重要で、欠かすべきではありません。衝撃の少ない運動(水泳、ウォーキング、サイクリングなど)を行うことで、腰に負担をかけることなく身体の健康を増進できます。また、ストレッチや骨盤を傾斜させる運動は腰の筋肉の緊張を和らげ、腰痛を予防する効果があると考えられています。
立つときは頭を高く保ち、お腹を引きましょう。姿勢に気をつけることは、有効な腰痛予防法です。
長時間立っている必要がある場合は、時々片足を休められるスツールなどを用意しておくと良いでしょう。なお、ハイヒールの着用はできるだけ避けた方が良いでしょう。
腰をしっかり支えてくれる椅子を選びましょう。腰に負担をかけないために、腰痛を防ぐ設計がされた椅子を使うのもおすすめです。椅子を変えられない場合は、小さめの枕や丸めたタオルを背もたれと腰の間に置くことでも腰痛を予防できます。
マットレスの固さについては人それぞれ好みが分かれますが、マットレスがあまりにやわらかいと腰痛になる人は多いです。逆にあまりに固すぎるマットレスで寝た場合も同様です。専門家の多くは、「慢性の背痛を抱えている人は、ほどよく固いマットレスを使うのがよい」としています。自分に合うマットレスを色々試してみましょう。マットレスの購入が難しい場合でも、スプリングとマットレスの間にベニヤ板を挟むことで、柔らかいベッドを固くすることができます。逆に固すぎるマットレスには、厚いマットレスとパッドを併用することで柔らかくできます。
持ち上げるときは、背中や腰ではなく足を使うことが大切です。決して腰の部分で体を折ってはいけません。また、持ち上げるのと同時に背中をねじると、腰痛を引き起こす恐れがあるので絶対にやめてください。腰痛を予防するために、例えば箱を地面から机の上に移動させるときは、箱を持ち上げ、足から身体ごと回転させるようにしましょう。このとき荷物は体に密着するようにしてください。
適切な荷物の持ち上げ方・運び方についての段階的な説明は、以下のとおりです。
1.肩幅に足を開き、荷物に近いところに立つ
2.膝と尻を曲げてしゃがむ
このとき、背部は真っ直ぐに整えてください。
3.腹筋を収縮させる
4.背部ではなく、足の筋肉で持ち上げる
持ち上げると同時にねじらないよう注意しましょう。
5.他の人と一緒に持ち上げている場合、同じタイミングで持ち上げる
一人が、持ち上げる、歩く、下ろすといったタイミングを声がけする必要があります。
なお、あまりにも重い荷物の場合は、一人で持ち上げようとせず、周りに手伝ってもらいましょう。自分の持てる重さの限界を冷静に判断することも、腰痛を予防するうえでは重要なのです。
また、家具を動かしたいときは家具の近くに立ち、腹筋に力を入れて両腕で押してください。前かがみになったり、腰を曲げたまま押し引きすると腰痛になってしまう可能性があります。
腰痛予防の観点からいえば、家具は引くのではなく押して移動させるのがおすすめです。一般的には物を押すときよりも引くときに、腰に多くの負担がかかってしまうからです。
「力仕事だからしょっちゅう腰痛になる…」という方にとっては、いくつか試せることのある記事だったのではないでしょうか。普段から姿勢に気をつけたり、適度な運動をしたりすることで多くの腰痛は予防できます。さっそく今日から試してみてくださいね。