記事監修医師
前田 裕斗 先生
2017/7/7 記事改定日: 2017/8/25
記事改定回数:1回
記事監修医師
前田 裕斗 先生
記事監修医師
東大医学部卒、セレオ八王子メディカルクリニック
二宮 英樹 先生
今全国で話題となっているヒアリ。気になることは沢山ありますが、この記事では具体的な駆除方法について解説します。
ヒアリは元々南米に生息していましたが、農産物の輸出入に伴い世界的に拡がりました。ヒアリの大きな特徴は大きな蟻塚を作って生活することと、屋内にも生息する場合があることです。屋内では電化製品の周囲を好むことから、パソコンやタコ足配線などの周囲で注意が必要です。
蟻塚の駆除に最も有効な方法は殺虫剤を染み込ませたコーングリッツなどで作った毒餌です。毒餌の効果は緩徐であるため働きアリが巣の中に持ち込み女王蟻が食べることで群れ全体を駆除できます。欠点は時間がかかることで、効果が出るには週単位・月単位の時間が必要です。一方殺虫剤やお湯などを用いる方法は一時的に数のコントロールが可能ですが群れ全体の駆除には至りません。また蟻塚を攻撃することでヒアリが襲ってくる可能性もあるため注意が必要です。もしヒアリの蟻塚らしきものを見つけたときには、自分で駆除しようとはせずに専門家に任せましょう。
殺虫剤やお湯などを用いましょう。有効な殺虫剤の種類については専門家の意見を仰いでください。ヒアリは単体であっても攻撃されれば襲いかえしてきますから、駆除は万全の体制で行ってください。ヒアリの毒針は厚手の手袋や靴下、ジーンズなどは基本的に貫通しないと言われています。夏場であってもヒアリが生息している可能性のある場合は着衣が必須でしょう。万が一攻撃され、激痛が走った場合はすぐに潰してください。放っておけばヒアリは何度も刺してきます。
もし屋内でヒアリを見かけたら、あらゆる電化製品やブレーカーなどの周りを確認してください。万が一巣を発見したら、それは緊急事態です。すぐに殺虫剤などで巣ごと駆除する必要があります。この場合、毒餌では遅すぎます。別記事でもお伝えする通り、屋内にヒアリがいる場合最も狙われやすいのは小さな子供と介護中のおじいさん・おばあさんです。非常に重症な例の報告もありますから、躊躇っている暇はありません。室内でも使用できる殺虫剤については専門家に相談してください。
さらに、侵入源を突き止めるとともにさらなる屋内への侵入を防止する必要があります。建物の入り口や基礎に殺虫剤の散布や虫除けの電気ワイアを設置する、近くの蟻塚検索と毒餌の設置を定期的に行う必要があります。
ヒアリにのみ寄生するハエが存在し、ヒアリの流行地域では導入される例も多いようです。効果は緩徐で、寄生からアリの駆除までは30-90日間かかりますが効果は大きいとされます。日本ではまだ導入にいたることはないと考えられますが、ヒアリのみを標的とするようであり安全性も高いとされています。
巣があるのかないのか、屋外で遭遇したか屋内で遭遇したかによって対処法は異なります。特に屋内でヒアリを発見した場合は緊急事態です。巣の検索と駆除を徹底すべきでしょう。もしヒアリに刺されてしまった場合の対処法についてはこちらの記事を参照してください。
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