記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/7/18
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
現代人にとっては切っても切り離せない「ストレス」。
ほとんどの人は日々ストレスを感じながら生活しているため「みんなも辛いんだから、私も頑張らなくちゃ」とストレスを抑え込んでしまったり、多忙のあまりストレスがどれほど溜まっているのかわからなくなったりしている人もたくさんいるのではないでしょうか?
今回から2回にわたって、ストレスが引き起こす様々な症状と対処法についてお届けしていきます。今回は「症状編」です。
ストレスが原因で生じる身体的な症状としては、主に以下のものがあります。
・胃腸症状
ストレスが原因で腹痛、吐き気、下痢などの胃腸症状が引き起こされることがあります。すでに胃食道逆流症(GERD)、消化性潰瘍、過敏性腸症候群などの胃腸の病気がある場合は、ストレスによって症状が悪化する可能性があります。
・心臓の病気
ストレスにより、高血圧や不整脈、血栓、動脈硬化といった症状が引き起こされることがあります。また、ストレスが原因で冠状動脈疾患、不整脈が引き起こされるケースもあります。
・筋肉の痛み
ストレスにより筋肉が緊張し、首や肩、腰、背中が痛くなることがあります。また、ストレスによって関節リウマチが悪化することもあります。
・免疫システムの病気
長期的にストレスを感じつづけると、免疫が低下し病気にかかる可能性が高まると考えられています。また、エイズなどの慢性疾患がある場合、ストレスによって症状が悪化する可能性があります。
・呼吸器の病気
ストレスによって呼吸が浅くなったり、喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)の症状が悪化したりする可能性があります。
・肌トラブル
ストレスによってニキビや乾癬などの皮膚トラブルが悪化することがあります。
・生殖器の問題
ストレスは、性欲の低下、勃起不全、妊娠中トラブル、生理痛の悪化などに関連していると考えられています。
・頭痛
・全身や手のひらの汗
・手や腕、顔のしびれ
・腹部の脂肪増加
これにより、糖尿病リスクが高まることがあります。
ストレスは身体だけでなく、精神や思考にも影響を与えます。具体的には下記のような症状が引き起こされる可能性があります。
・精神的に不安定になる(突然泣き出す、怒り出すなど)
・睡眠障害(悪夢を見る、睡眠不足、寝つきが悪いなど)
・小さな問題にも対処できなくなる
・不満を感じ、頻繁に怒りを覚える
・いつも疲れている
・物事に集中するのが難しくなる
・小さなことを心配しすぎる
・すぐに行動できず、様々な機会を逃してしまう
・悪いことが起こるのではないかと想像する
・引きこもる
・コミュニケーションの構築が困難になる
・パニック発作
ストレスに対する過度な反応によってパニック発作が起きることがあります。パニック発作とは、心臓発作を起こしているように感じたりこのまま死んでしまうように感じたりするなど、突然の激しい恐怖や不安に襲われる症状のことです。息切れ、めまいなどの症状が代表的ですが、本当に心臓発作を起こしてしまうこともあるので注意が必要です。パニック発作は明らかな原因がなくても起こることもありますが、多くの場合、重度のストレスに長期間さらされることによって発症すると考えられています。
ストレスはありふれたものかもしれませんが、放置しておくと心臓や免疫系などの恐ろしい病気につながったり、さらには精神に悪影響を及ぼしたりする可能性があります。今回紹介したような症状や心の変化がある場合は、ストレス指数が高いサインの可能性があります。重症化する前に一度病院を受診してください。
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