記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/7/27 記事改定日: 2019/5/9
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MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
日本の夏は暑くて湿度も高く熱中症になりやすい環境です。子供や高齢者などは熱中症にかかりやすいといわれているので、特に注意しましょう。この記事では、熱中症の原因とリスク要因についてまとめました。
熱中症は、体が体温を制御できなくなるくらい暑く、湿度の高い状況で起こります。これは医学的緊急事態です。
熱中症には、古典的熱中症と労作性(運動誘発性)熱中症の2種類があります。
古典的熱中症には、体の弱い人たち、幼い子供たちや心臓病を抱えている人や高齢者がなりやすく、暑熱環境の中で長時間過ごすことで起こる熱中症です。
労作性熱中症は、暑熱環境に加えてスポーツや肉体労働などの筋肉運動が合わさって起こるものです。
熱中症は、空調がない家に住んでいる年配の人に影響を及ぼしやすく、十分な水を飲まない、慢性的な病気がある、アルコール飲料を過度に飲む人も、年齢に関わらず熱中症のリスクが高いです。
また、湿度が60%以上あると汗の蒸散は妨げられ、体を冷ます能力が低下します。
都市部に住んでいる場合には、長い熱波の期間、特に空気がよどんで空気の状態が悪いときに熱中症になりやすくなるでしょう。
「ヒートアイランド効果」として知られる、アスファルトとコンクリートが日中に熱を溜め込んで、夜に少しずつ熱を放射する状況では、夜も気温が高くなります。
熱中症は熱指数というものと強い関連がありますが、これは湿度と気温の2つの条件を合わせて、どのくらい暑く感じるかの基準になる数値です。最近はスマートフォンの天気予報などにも表示されていますので、こまめにチェックすることをおすすめします。
熱中症のその他のリスク要因には、以下のものがあります。
健康状態や薬が、極端な暑さと湿気に立ち向かう能力に影響を与えていないか、医師に相談してみましょう。
熱中症は上で述べた原因によって発症リスクが上昇します。それらのリスクを少しでも軽減するためには、以下のような対策を行いましょう。
救急車や病院への搬送を待つ間、患者に下記の処置を施しましょう。
今まで見てきたように、原因がわかれば、おのずと予防策もわかってくると思います。熱中症は注意すればある程度防げるものです。
「熱中症に注意」という天気予報などが出た場合、なるべく外に出ない、水分補給をまめにする、帽子や日傘で日光をさえぎる、などの予防策を講じましょう。