記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/10
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
ストレスは現代人のほとんどが抱えており、人生で無くすことの難しい問題ですが、対策を取る事でストレスとうまく付き合うことができます。今回の記事では、ストレス対策の方法をご紹介します。
どうすれば良いかわからなくなったり、長時間何かに対処できなくなったりしているときに見られる前兆には注意しましょう。ストレスは、頭痛や動悸、首・背中・肩の痛み、胸痛、アトピー性皮膚炎や喘息などのアレルギー反応が背景にある疾患の増悪、胸焼け、気分の沈み、そして集中力の低下などの身体的な症状として現れます。もし過剰なストレスが仕事の効率や人生を楽しむことの妨害となっていたり、仕事がうまくいかなくなったと頻繁に感じるようになったら、医師に相談することをお勧めします。
適度な量のストレスは、たいていは害がなく、むしろ刺激になることもあります。しかし、過剰なストレスは健康に有害であり、免疫低下とも関連しています。以下にストレスを管理する方法をご紹介します。
自分のことを知りましょう。自分がストレスを感じるものは何であるかを知ることで、症状を「読む」ことができるようになるかもしれません。また、自分の強みは発展させ、弱みを改善するようにしましょう。現実的な目標を立てながら、人生をうまく管理し、変化に抗おうとせず受け入れるようにしましょう。
ストレス前兆に気づけるように体の言うことに耳を傾け、ストレスを防ぎましょう。
健康的で栄養価の高い食事をとりましょう。また規則正しいサイクルで食事をとるようにして、ささっと済ませてしまうのはやめましょう。
人間関係に取り組みましょう。攻撃的ではなく積極的でいるように心がけ、効果的にコミュニケーションをとるようにしてください。建設的に確執を解消したり、問題を解決したりしましょう。職場での人間関係も同じです。何を変えることができ、何が変えられないのかを知り、より広い視野で考えるようにしましょう。集団では衝突があるのが普通であるということを受け入れることが大切です。
自分に自分には「できることとできないこと」があることを理解し、自分に優しくしてあげてください。ありのままの自分を受け入れ、人間らしく過ごしてあげる許可を与えましょう。
たまには何もしないことも大事であると覚えておきましょう。うまく休憩をとるようにして、休憩中は楽しいことするようにしてください。ときには自分を甘やかすことも大切です。
瞑想などに取り組み「心のお手入れ」をすることも大切です。
たいていの運動には沈静効果がありますが、ストレスを解消するために何時間もランニングマシンで走ったり、ハイインパクト・エアロビクス体操の教室に通う必要はありません。心身トレーニングと長期のストレス解消が見られるといわれている、次の3つの優しい自然療法を試してみてはいかがでしょうか。
この運動の目的は、瞑想とゆっくりで優雅な動きを通して体と心を調和させることです。太極拳は、宇宙のあらゆるものに存在していると信じられている、2つの正反対のエネルギーである道教哲学の陰(冷たく暗い、負のエネルギー)と陽(熱く明るい、正のエネルギー)に基づいています。太極拳の目的は、これらのエネルギーのバランスをとることされ、バランスが整うことで、体と心の自然な均衡が回復し、ストレスが軽減されると考えられています。また、動きに集中することによって、緊張やストレスから気持ちがそれる効果も期待できます。その他、太極拳は頭痛や胃潰瘍などのストレス関連の病気にも効果があるといわれています。
ピラティスは、今ではヨガと同じくらいの人気が出てきています。ピラティスは、ケガをした後の回復期間中のダンサーが健康を維持するために、1929年代にジョセフ・ピラティスによって考案されました。ピラティスは、床で行われるストレッチ運動で筋肉を伸ばします。太極拳とピラティスはどちらも、呼吸に焦点を当てます。ピラティスは、アレクサンダー・テクニークのように、根本的に姿勢を正し、体を再調整します。これにより健康的で、リラックスしたように感じることができます。ストレッチ運動をするときにエネルギーが放出され、このエネルギーによってストレスと筋緊張が解消されます。
この心理療法は、100年前にオーストラリア人俳優のフレデリック・アレクサンダーによって生み出されました。それは、座り方、歩き方、物の持ち上げ方を含んだ日常のさまざまな場面に、どのように身体的に対処していくべきかを教えてくれます。この心理療法の目的は、子どもの頃には備えていた、自然でリラックスした姿勢を体に教え直すことです。姿勢を正すことによって、アレクサンダー・テクニックは腰痛や首の筋緊張などといった、ストレスの身体的な症状をなくすことができると考えられています。この心理療法では、首をほぐし、悩み事を忘れる方法を学ぶことができます。これは、落ち着きを広げ、姿勢を正し、良い呼吸方法を促進します。
精神分析医は、過剰なストレスを無視しないことが重要だと強く主張します。精神分析医や精神科医などの精神医療の専門家に診てもらうことは、ストレスの原因となっている状況や症状の特定につながり、自分にできる範囲内での変化を起こすことを手助けにもなるでしょう。ストレスをより上手に管理するために、医師に相談して良い精神分析医を紹介してもらいましょう。
ストレスが慢性的にならないように、ストレスに気づき、対策をとることが重要です。長期間ストレスを感じ、日常生活に支障をきたすようであれば、医師に相談することをおすすめします。