記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/1
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
前回の記事では、主に「姿勢」の面から腰痛を予防するヒントをお伝えしてきました。今回の記事では、それ以外に日常生活で心がけたいポイントを幅広くご紹介していきます。
日々の生活の中で、有酸素運動(ウォーキングや水泳など)の習慣をつけるようにしましょう。背筋や腹筋の強化や、体の柔軟性を高める効果が期待できます。背筋や腹筋がしっかりしていると背筋が伸びやすくなるため、腰痛の頻度や重症度の軽減につながります。臀部から脚の上部にかけての柔軟性があると、骨盤の位置を正しく矯正できるようになるといわれています。
運動を始める際は、自分の運動能力に見合ったレベルの運動を選び、運動の前後でストレッチを実施するようにしましょう。なお、すでに腰痛を抱えている方は、新しい運動を始める前に必ず医師の確認をとるようにしてください。
重すぎる体重は腰への負担となり、腰痛を引き起こす原因になります。肥満の人は食生活の改善や定期的な運動などで生活習慣の改善を行い、体重をコントロールするようにしましょう。
湯船に浸かったり、湯船から出ようとしたとき、腰に余計な負担がかかって腰痛になってしまうことがあります。もし湯船に浸かったときに腰痛を感じることがあるという人は、湯船には浸からずシャワーで済ませ予防するようにしましょう。また、風呂椅子に座ったり、滑り止めつきのマットを敷いたり、シャンプーやコンディショナーを使った後は数分間シャワーを流して滑らないようにするなど、転倒予防の対策も取り入れるようにしましょう。
柔らかすぎるマットレス、腰痛の原因のひとつとされ、マットレスは背骨を支えるくらいの「ある程度の硬さ」があることが好ましいと考えられています。柔らかすぎると感じている場合は、良質な硬めのマットレスを購入しましょう。購入が難しいという人は、マットレスを床の上に敷いたり、マットレスの下に硬い板を敷くことでも腰痛予防効果があると考えられています。
腰痛のせいでよく眠れないなら、横向きに寝転がって膝と膝の間に枕をあてがってみましょう。仰向けの方が心地よく眠れるという方は、枕を両膝の下に置いてみてください。腰への負担が軽減でき、腰痛の再発を予防できます。
定期的な運動で体を鍛えたり、腰痛予防に効果的なアイテムを活用したりなど、姿勢を正す以外にも日常生活で実践すべき腰痛予防対策はたくさんあります。「腰痛になったことで腰の大切さがわかって良かった」という人もいるかもしれませんが、できれば腰痛になる前から予防を徹底したいものです。普段の生活習慣を改善させながら、根本的に腰痛に対処していきましょう。