記事監修医師
日本赤十字社医療センター、歯科・口腔外科
川俣 綾 先生
2018/1/29
記事監修医師
日本赤十字社医療センター、歯科・口腔外科
川俣 綾 先生
子供たち、とくに幼児は皆、白く輝く虫歯のない歯を持っています。そしてそれをキープするのはお母さんの大事な役目です。そのためにお母さんは、毎日どんな食べ物を与えればよいのでしょうか。
乳歯の健康を守ることは、永久歯が健康に生えてくるためにもとても重要なものです。では、どのように乳歯の健康を守ればいいのでしょうか?
子供の歯をきちんときれいな形で保つためには、歯にも体にもよい食べ物を与えるようにしましょう。
逆に、甘いものと精製炭水化物が多い食事は、砂糖とスターチが口内バクテリアの温床となり、歯を溶かす酸をつくりだし、歯ブラシをする間の時間に子供の歯の損傷の原因になります。
以下に、歯に悪い食べ物と歯を守る方法を挙げておきます。
幼児は好きな食べ物を見つけるとそれに固執し、そればかりを食べてしまいます。もしお気に入りの食べ物が、白米、白いパン、パスタなど、白い色の食べ物ばかりであれば、歯周病や虫歯になる可能性が高くなるといえるでしょう。
こうした白い食べ物は単炭水化物であることがほとんどであり、即座に糖に変換され虫歯の原因菌のエサになってしまいます。
幼児の好みを、白い色のパンから全粒粉を使ったパン、玄米、全粒シリアルやパスタに変えましょう。
ポテトチップやグラハムクッキーなど、ほとんどの幼児の好きであろうクラッカー類は、すぐに糖類に変換されるため、キャンディを食べるのと同じように虫歯のリスクにつながります。
おやつは、砂糖を加えていない全粒粉を使ったプレッツェルなど、歯に悪影響を与えないものをあげるようにしましょう。また、おやつの時間にも注意が必要です。細菌の繁殖の機会を減らすために、おやつは午前の中ごろと午後の中ごろのみに摂るようにすることをおすすめします。
子供は甘いものが大好きです。砂糖が入ったお菓子の代わりに、ドライフルーツスナックやレーズンなどを食べさせるようにしましょう。
ただし、ドライフルーツは歯の間に張り付きやすく、細菌のエサになりやすいです。ドライフルーツを食べたときは、必ず丁寧に歯を磨き、子供の口の中をしっかりチェックしてあげてください。
また、ドライフルーツよりも、フレッシュフルーツの方が歯にくっつきにくいのでおすすめです。いちご、ぶどう、マンゴー、メロンなど、旬のフルーツを食べさせるようにしましょう。
子供たちが大好きな食べ物ほど、歯には悪いものです。全てを禁止することはできませんが、食べるものを工夫して虫歯のリスクを減らすことはできます。また、マメに子供の歯や歯磨きをチェックしてあげることも大切です。これはお母さんの腕の見せ所でもあります。子供の歯を上手に守ってあげましょう。