記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/2/13
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
「なんとなく体調が悪い・・・」
「とにかくダルい・・・」
「やたら疲れやすい・・・」
もしかしたら、それは、ビタミンとミネラルが足りていないせいかもしれません。
身体機能を正常に保つビタミンとミネラルが不足すると、体は“不調”という危険信号を発します。
炭水化物・たんぱく質・脂質に加え、ビタミン、ミネラルは5大栄養素のひとつ。
成長するために、精神を安定させるために、そして、生きるために、
ビタミンとミネラルは、なくてはならない存在です。
ビタミンは、体内のあらゆる代謝に関与し、エネルギーを効率的に使い、人間の身体機能を正常に保ちます。生きるために必要不可欠なものがビタミンです。
ビタミンというとサプリメントをイメージしがちですが、本来、食品から得るべき成分で、食品から摂取することが効率的に摂取する方法であり、食物に含有されている天然のビタミンは、化学合成のサプリメントものよりも遥かに有効であると言われています。
一方、ミネラルは、細胞浸透圧の調整、免疫を高める、歯や骨の元となる、など、生命活動を維持するために欠かかすことのできない物質です。
ミネラルは体内で合成できないため食物として摂る必要があり、不足した場合は欠乏症やさまざまな不調が発生します。
人間の身体に必要とされるミネラルは16種類とされ、必須ミネラルと呼ばれます。人体に含まれる量によって、主要ミネラル7種類と微量ミネラル9種類に分けられています。
ビタミンは、体のさまざまな身体機能を正常に保つための栄養素で、ミネラルとともに微量栄養素と呼ばれています。
ビタミンは体内ではほとんど作ることができないため、食事から摂取する必要があります。ビタミンは野菜や果物に多く含まれており、脂溶性と水溶性の2種類があります。
- 脂溶性ビタミン -
脂溶性ビタミンは、植物油のような脂肪が多い食品、牛乳をはじめとする乳製品、卵、肝臓、油性魚、バターのような動物性食品に多く含まれています。
脂溶性ビタミンは、身体機能を正常に保つために、身体に毎日必要ですが、上記のような食品を毎日食べる必要はありません。
身体は、生存するために肝臓や脂肪組織に脂溶性ビタミンを貯蔵しており、必要な際には、すぐ使えるようになっています。
脂溶性ビタミンにはビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKがあり、 必要以上に体内に脂溶性ビタミンがある場合は人体にとって有害になります。
- 水溶性ビタミン -
水溶性ビタミンは過剰に摂取しても、余分なものは尿として排出されるため、副作用の心配は必要ありません。
水溶性ビタミンには、ビタミンC、ビタミンB群(B1・B2・B6・B12・ナイアシン・パントテン酸・葉酸・ビオチン)があります。
水溶性ビタミンは体内に保存できないため、頻繁に摂取する必要があります。 必要以上の水溶性ビタミンが体内にあると、身体は排尿時に余分なビタミンを排出します。
水溶性ビタミンは、果物、野菜、ジャガイモ、穀類、乳製品など幅広い食品に含まれていますが、脂溶性ビタミンと異なり、熱や空気に晒されると、栄養が破壊されます。
また、料理の際、茹でることで水溶性ビタミンが水に溶けて失われます。水溶性ビタミンを保つ一番の方法は、茹でるのではなく、蒸すか焼くこと、またはスープやシチューにすることです。水溶性ビタミンにはビタミンC、ビタミンB群、葉酸があります。
ミネラルは、代謝に関わる酵素やホルモンの成分で、カルシウムやカリウム、鉄、亜鉛などがあり、身体機能を正常に保つために作用します。
健康な身体を維持するためには、ミネラルは必要不可欠であり、摂取量が多すぎたり、または少なすぎたりすると栄養障害が起こります。
ミネラルは、主に次の3つの理由から必要になります。
・強い骨と歯を作る
・細胞の内部と外部の体液を制御する
・食べ物をエネルギーに変える
ミネラルは、肉、穀類、魚、乳製品、野菜、果物(特にドライフルーツ)、ナッツなどに、多く含まれています。
摂取不足も問題ですが、ビタミンやミネラルは過剰摂取すると、さまざまな副作用が起こります。
過剰摂取はサプリメントによるものが多いため、含有量を確認し適量の摂取を心がけてください。