記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/28
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
せっかくのおいしい食事も楽しい時間も、食後に胃痛が起きることで満足感が減ってしまいますよね。
そんな食後の胃痛はなぜ起きるのでしょうか?
この記事で痛みが生じる原因や対処法を紹介します。
食後の胃痛の原因は大きく分けて3つです。
・胃酸による胃の炎症
・胃潰瘍など他の疾患の症状として胃痛が現われている
・ピロリ菌による粘膜の障害
これらによって胃痛やキリキリとしたみぞおちの痛みなどが引き起こります。
それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
ストレスによる自律神経の乱れ、暴飲暴食、アルコール摂取の習慣化、喫煙などによって必要以上に分泌された胃酸は胃の粘膜を傷つけて炎症を起こします。
特に食後は消化活動のために脳が胃酸を出すよう体に指示を出すため、胃痛が起こりやすいのではないかと考えられます。
食後の胃痛は、急性胃炎、慢性胃炎、胃潰瘍などの症状として現われている可能性もあります。
特に胃潰瘍は胃に入った食べ物が潰瘍を刺激して痛むため、食事中から食後に痛みが生じます。
ピロリ菌は胃の中で生息する細菌です。
胃酸から身を守るために常にアンモニアを出しており、放出したアンモニアが胃の粘膜を繰り返し傷つけることが胃炎を引き起こす主な原因です。
食後に起きる胃痛には痛みが「みぞおちの周辺」に現われるという特徴があります。
その他の特徴的な症状は、お腹が張る、食後に胸焼けがする、吐き気がする、げっぷが出る、食欲の減退などです。
原因にもよりますが、比較的軽い症状の場合は、胃を休ませて安静にして過ごせば2~3日で改善します。
無理をする必要はありませんが、脱水症状を起こさないように水分を補給してください。
痛みの緩和に市販の薬を服用しても構いませんが、胃痛の原因によって有効な成分が異なるので注意が必要です。購入時には医師や薬剤師に確認してください。
また、胃痛が起きているときの食事は胃への刺激が少ないものがおすすめです。
おかゆやうどん、魚介類なら白身魚、脂の少ない肉類や豆腐、納豆、牛乳、ヨーグルトなどの消化しやすい食品を少しずつ摂りましょう。
野菜や果物を食べる場合は、繊維質が少ない葉物野菜、かぼちゃ、じゃがいも、バナナ、リンゴなどを選んでください。
・ズキズキと強く痛む
・お腹が張る
・胸焼け、吐き気、嘔吐
・食欲の減退
上記のような症状が当てはまる場合には胃潰瘍など他の深刻な病気が発症していることがあります。
特に食後の胃痛は胃潰瘍の可能性もあるため、速やかに医師の診断を受けてください。
胃潰瘍の場合は胃に入った食べ物が潰瘍を刺激して痛みが起こるため、食後に痛みを感じることが多いです。
食後に胃痛が続く場合は、胃炎や胃潰瘍などの深刻な疾患が影に隠れている可能性があります。
痛みの他にも、お腹の張り、胸焼け、吐き気、嘔吐、食欲の減退などの症状が見られる場合は、早めに病院へ行き、診察や検査を受けたほうが良いでしょう。