大人と何が違う?うつ病・こどもの場合

2017/1/27

子どもはちゃんと学校を楽しんでいますか?
いつの間にか、子どもの表情が変わったり、元気がなくなったり…。
特に成長過程の思春期は感情がデリケートですよね。
現代社会で生きる子どもが抱える心の病。その原因と対処法を考えてみました。

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思春期のうつ病

子どもと思春期の若者は、大人にみられるうつ病の症状のすべてを示すわけではありませんが、いくつか関連しています。子どもでは以下のような症状がみられます。
・食欲不振や体重減少
・悲しい、または絶望感
・いつものように遊ぶのが楽しくない
・心配や不安

思春期は、以下のような症状がみられます。
・怒る(気持ちを制御できない)または不安を感じる
・食欲に変化がある(通常よりも食べる、または食べなくなる)
・学校やその他の社会活動に行きたくない
・自信がないようにみえるか、無力感を感じる
これらの徴候が毎日、または数週間にわたっている場合は、うつ状態にある可能性があります。

子どもはなぜうつ病になるの?

遺伝、病状、および人生の転機を含む多くのことが、うつ病を起こす要因になります。
子どもがうつ病を起こす要因には以下のものがあります。
・家族が新しい場所に引っ越す
・新しい学校に転校する
・ペット、友人、または家族のだれかが死ぬ
・家族のだれかが重い病気になる
・思春期のホルモン変化
・注意欠陥
・多動性障害( ADHD )

うつ病かなと思ったら、どうすればいいの?

まずは、子どもに自分の考えや気持ちを話させてください。
子どもの行動や、うつ病に対する懸念について受診して医師に相談することもよい考えです。医学的な問題がうつ病の原因となっている可能性があるからです。

子どものうつ病を治すためには?

うつ状態の子どもや思春期の若者は、カウンセラー、セラピスト、心理学者、または精神科医に、ありのままの気持ちを話すことです。家族カウンセリングでは、家族の皆さんを助けることができます。
ほとんどの場合、カウンセリングと併用して、薬による治療が最も効果があります。

思春期の子どもの対処

思春期の子どもは親にとってストレスで、普通なのかどうか不安にさせます。避けて通れない思春期の変化、そして、思春期の行動に、保護者はどのように対処すればいいでしょうか?

思春期に保護者を悩ませるのはごく普通なこと

「親(保護者)は世界で最も過酷な仕事」と言われます。子どもが思春期になれば、確かにそうだと感じるでしょう。
困惑させ、ストレスをあたえ、傷つけ、心配させる。しかし、大人になるための自然な過程で、深刻なことが起きているわけではありません。
保護者を悩ませる態度のなかに、思春期と成長の必須要素が詰まっています。
ホルモンの急激な上昇に伴う身体の変化、自己との葛藤、周りとの比較、自立心の芽生えで混乱し、どうしようもなくなる時期こそが、思春期です。
どこかよそよそしくなり、一人や友人と居たがる。保護者や先生は理解してくれないと感じたり、保護者の愛情表現を拒否したり、不機嫌だったり、暗くなったりします。
キャラクターの変化は自然なことなので、必要以上に傷つき、心配することはありません。

子どもの行動に対する親の気持ち

思春期の子どもは、落ち着き払った保護者にさえ対処困難な問題になります。まして、ほかの子ども、仕事、人間関係、家族への義務、病気など、人生に大きなプレシャーがある親にとっては、さらなる崖っぷちに追い詰められるようなものです。
ひとまず一歩下がり、子どもが自分でもどうにもできない生理的なものであり、喜んでやっているわけではないことを理解してください。困難な時をなるべくソフトにやり過ごさせるのも保護者としての務めです。
子どもとはいつも楽しい時間を過ごせるわけではありません。そして、自分自身のケアも忘れてはいけません。
拒否されていると感じても、子どもが保護者と距離を取り、家の外で人間関係つくることは、成長する上で当然のことです。怒るのは×です。やりきれないなら、自分の友人、パートナー、家族、または、専門のカウンセラーに話してみてください。

ストレスへの対処

イギリスのメンタルヘルスの慈善団体Young Mindsは、思春期の子どもへの効果的な対処法として、「自分自身をケアすること」とアドバイスしています。たとえば、
・よく眠る
・健康的な食事をとる
・リラックスできる時間、子どもから離れて休息する時間をつくる
・定期的に運動する
・友人、家族、専門家やサポートグループに話す
・ストレスの解消法や落ち込みや不安について学ぶ

子どもにどう接するべきですか?

1:穏やかにコミュニケーションをはかる
臨床心理学者のリンダ・ブレアは言います。「論理的ではなく、感情的になるのが思春期です。ホルモンの変化でしょうがないんです。子どもにとっても、気持ちいいものじゃなくて、逆に恐ろしささえ感じているんです。難しくても、穏やかで言行一致を心がけてください。」
2:子どもの見本であることを忘れない
「親が喫煙、飲酒、ドラッグをやっているのを見たら、子どもにとってはゴーサインです。ダメと言ったところで、子どもは言うことを聞きません。」と、リンダは言っています。
3:心配を隠さない
「子どもが無防備なセックスに耽っている」ことを心配しているような場合、子どもも性について知識があると考えないでください。しかし、問いただしたりするのはダメです。本やサイトなどを教え、リスクや安全のための情報を把握できるようにしてください。
4:時間を共有する
一緒にいる時間をつくり、必要な時は話します。子どもが話すことに耳を傾けてください。どこかに行きたいと言ったらドライブに連れていってください。ドライブ中の車内は話しやすい場所でもあります。
5:一人の時間をあたえる
自分だけの場所、プライバシーをあたえることになります。
6:愛を示す
何の反応がないとしても、子どもは親に愛されていることを実感する必要があります。
7:ボーダーラインをつくる
「ここまでは許す」という線引きによって、子どもは安心します。ボーダーラインを決めれば、子どもは守るようになります。

おわりに

子どもの成長の仕方は千差万別です。ですので、その対処には、子どもに合ったさまざまな方法があります。
あせらず、着実にあなたの子どもを見つめてください。あなたの愛があれば、子どもはきっと大丈夫です。

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