記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/8/22 記事改定日: 2019/5/16
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
口内炎は、口の中の粘膜にできる炎症のことをいいます。その口内炎の原因のひとつにビタミン不足がありますが、今回は口内炎を予防するために効果的な食事の摂り方をご紹介します。
日々の生活の中で、食事が不規則になり栄養バランスが崩れると、口内炎ができやすくなるといわれていますが、口内炎ができる原因のひとつに、ビタミン不足があります。
とくにビタミンB6が不足すると体が細菌の影響を受けやすくなり、口内炎になりやすくなると考えられています。
口内炎の発症や改善には以下のビタミンが関係しています。
ビタミンB2はリボフラビンの別名です。リボフラビンが不足すると、口や喉、目などにさまざまな症状が現れます。また、口内炎や口角炎にもなりやすくなると考えられています。ビタミンB2が多く含まれる食品は以下のとおりです。
ビタミンB6はビタミンB群の一つで、コエンザイムを生成する際に使われます。ビタミンB6が多く含まれる食品は以下のとおりです。
口内炎に効果的とされるビタミンB群、中でもB2やビタミンB6を摂ることが良いとされています。しかし、この2種類だけを摂っていればいいというわけではありません。口内炎治療に重要なのはバランスの良い栄養摂取です。
ビタミンB2、B6は体内で合成したり、一定以上を蓄積することができません。従ってこれらのビタミンはこまめに摂取する必要があります。
食事からの摂取だけでは難しいようでしたら、サプリメントの助けを借りることも考えてみましょう。ただし、サプリメントの摂り過ぎには注意が必要です。
また、飲酒や喫煙をすると、体の中のビタミンを奪われるため、口内炎ができている間は控えることをおすすめします。
口内炎になったときは、治癒に必要な栄養素を多く含み、口の中の粘膜に刺激にならないような食事を摂ることが大切です。
ここでは、口内炎のときにおすすめのレシピを3つご紹介します。
ひどい口内炎のときには硬い固形物を口にするとそれだけで痛みが生じることも少なくありません。そこでおすすめなのが豊富なビタミンCを含むレンコンで作るとろみスープです。
体を温める効果のある生姜をプラスすることで粘膜の修復を促す作用も期待できます。
レンコンと生姜は薄切りにして水、コンソメキューブを煮立たせた鍋に投入し、柔らかくなるまでコトコト煮込みます。十分に柔らかくなったらブレンダーで撹拌し、適量の投入を加えてひと煮立ちさせ、塩コショウで味を整えれば完成です。
口内炎ができてもがっつりした食事を摂りたいときにおススメのメニューです。鶏レバーには豊富なビタミンが含まれており、柔らかく炒めることで粘膜への刺激も最小限に抑えることができます。
鶏レバーは良く水で洗って臭みを摂ります。水、酒、みりん、しょうゆ、砂糖を加えた煮汁を煮立たせ、適当な大きさにカットした下処理済みの鶏レバーとニラを投入し、蒸し煮にします。十分に火が通ったらさらに煮汁を飛ばして完成です。
口内炎になったときのデザートは、柔らかくするりと飲み込むことができるプリンがおススメです。かぼちゃを使うことで必要なビタミンを摂ることができるおすすめレシピです。
かぼちゃは電子レンジでふかして適当な大きさにカットします。牛乳、砂糖を入れて煮立たせた鍋にかぼちゃを投入して煮潰します。そこに戻したゼラチンを混ぜ入れて容器に移し、冷蔵庫で冷やせば完成です。
子供に口内炎のために、ビタミンを摂らせたいとき、もし苦手な食べ物があった場合は調理方法を工夫してみましょう。
細かく刻んだり、すりつぶしたりしてみるなど、子供が苦手なものと気づかないように食べさせることがポイントです。苦手なものを無理やり食べさせても嫌悪感が増えるのであまりおすすめしません。また、子供用のサプリメントを少し与えても良いでしょう。
口内炎の予防や治療を助けるためには、ビタミンB群、中でもビタミンB2、B6をしっかり取ることが大切です。また、ビタミンだけを摂取するのではなく、バランスの取れた食事で、必要な栄養素をまんべんなく摂るように心がけましょう。