チアシード

2017/9/10

三上 貴浩 先生

記事監修医師

東京大学医学部卒 医学博士

三上 貴浩 先生

冷凍宅配食の「ナッシュ」
冷凍宅配食の「ナッシュ」

概要


チアシード(驚くべきことに穀物製品です)はチアという植物の種で、すりつぶされ、食物繊維と脂肪酸の補給の目的で使用されます。繊維成分はほとんど不溶性で、多くの水を吸収します(サイリウムハスクと呼ばれるオオバコの種皮に似ていますが、比較研究は行われていません)。脂肪酸成分のほとんどはオメガ3脂肪酸(全体の60%で、αリノレン酸として含まれています)とオメガ6脂肪酸(全体の20%で、リノレン酸として含まれています)から成り立っています。フェノール類もいくつか含まれており、中でもミリセチンが最も多く含まれています。

現段階で、チアシードは食物繊維摂取の目的にのみ実質的に有効であることが示されており、あまりしっかりと裏付けられているわけではありません。チアシードを食生活に取り入れること(カロリーは変わらないと仮定します)で得られる健康上の効果の一部に関しては、肯定的な証拠と否定的な証拠の両方があり、その他に関してはどちらもありません。また、現在、減量効果を裏付ける臨床試験結果はありません。食欲の低下が指摘されたことはありましたが、より長期的で食事制限が設けられていない試験では減量の効果はみられませんでした。

基礎知識

混同注意

サルビア・ディビノラム(ドラッグ)、オニサルビア、タンジン

注意事項

・チアシードの特性上、焼き菓子やパンにおいて卵や油の代替品として使用することで、食物繊維の含有量を増やすことができるとも考えられています。

摂取方法


健康全般のためや腸運動を活性化する目的で、1日に1回あたりチアシード25gを食事に使うという用法が多くみられます。しかし、これが至適用量であることを示す根拠はありません。

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