記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/10/5 記事改定日: 2018/11/14
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
重篤な後遺症や死につながる恐れのある「くも膜下出血」。非常に有名な病名ではありますが、具体的にどんな症状が起きるのか、なにが原因で引き起こされるのか、といったことまでご存知の方は少ないのではないでしょうか。以降で、くも膜下出血の原因や症状、対処法を解説していきます。
くも膜下出血とは、3層からなる脳の保護膜のひとつである「くも膜」の内部の血管で起きる脳出血の一種です。ほとんどの場合、脳を栄養する動脈にある動脈瘤が破裂したときに引き起こされます。重度のくも膜下出血の場合、発生すると高確率で命を落とすといわれており、一命をとりとめても後遺症が残ってしまう可能性もある恐ろしい病気でもあります。
くも膜下出血は、高血圧によって引き起こされることが多いとされています。これは、高血圧の方の動脈瘤に、いつも高い圧力がかかっていることが関係していると考えられています。また、喫煙習慣のある方もくも膜下出血を起こしやすいといわれているので注意が必要です。
くも膜下出血の最も特徴的な症状が、バットで殴られたような激しい頭痛です。また、出血の程度によっては、頭痛とともに嘔吐したり、突然意識不明になったりすることもあります。ただし、出血量が少ない場合は、軽度の頭痛や吐き気でおさまってしまうケースも見受けられます。
くも膜下出血は、起こる前に下記の前兆が現れることがあります。こういった前兆はすぐに落ち着きますが、くも膜下出血を起こすサインの可能性があるので、該当する場合はなるべく早く病院を受診してください。
くも膜下出血は脳動脈に「瘤」ができ、それが破裂することで発症します。急激に血圧が上昇した時に発症しやすく、何の前触れのない突然の発症であることがほとんどです。しかし、中には脳動脈瘤が形成されることによって周辺の脳神経を圧迫し、神経症状が現れる場合もあります。以下のような症状が続くときはくも膜下出血を発症する可能性も考えられますので、病院を受診して検査を受けるようにしましょう。また、家族や身近な人に同様の症状が見られた場合もなるべく早めに病院を受診するように勧めましょう。
また、初期症状としては以下のような症状が挙げられますので、このような症状が現れた場合には速やかに病院を受診しましょう。
くも膜下出血は何の前触れもなく突然発症することが多いですが、脳へのダメージを最小限に抑え、術後の後遺症リスクを低減するには、発症後なるべく早く治療を開始することが大切です。
以下のような症状が突然現れたときは、くも膜下出血を発症している可能性がありますのですぐに救急車を要請して早急に病院に向かうようにしましょう。
くも膜下出血の疑いがある人が目の前にいた場合は、すぐに救急車を呼ぶ必要があります。
くも膜下出血で最も危険性が高いのが、脳の動脈瘤の再破裂です。動脈瘤は初回の破裂から24時間以内に再破裂する可能性が高いのですが、再破裂を起こすと出血量が増えるために脳の損傷がより深刻化し、死亡する危険性がさらに高くなります。
上記の症状が見られたときは、必ずすぐに救急車を呼びましょう。
くも膜下出血を起こした場合は、最悪の事態になる前に適切な治療を受けることが非常に重要です。強烈な頭痛が起こったり、目の前の人が突然意識不明になったりした場合は、迷わず救急車を呼ぶようにしてください。
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