感染性角膜炎の種類と原因について

2026/4/29

渡辺 先生

記事監修医師

東京都内大学病院眼科勤務医

渡辺 先生

感染性角膜炎とは、感染により角膜に炎症が起こり、痛み・異物感などの症状が現れる病気です。ひどいときには、視力が低下したり、失明したりすることもあります。この記事では、感染性角膜炎の種類と、原因・治療方法などについて解説していきます。

感染性角膜炎の症状

角膜炎とは、角膜の表面に傷がつくことで炎症が起こった状態です。感染性角膜炎は、細菌・カビなどが角膜に感染することで、目の痛み・異物感(目がゴロゴロするなど)・目の充血・涙が流れる・まぶたが腫れるなどの炎症症状が現れます。感染性角膜炎にはいくつかの種類がありますが、多くの場合は片目のみに症状が現れます。悪化して炎症が角膜内部まで達すると、角膜潰瘍が発生し、黒目の白濁・視力の低下・失明を引き起こす可能性があります。

感染性角膜炎の種類

感染性角膜炎は、原因により以下に分類することができます。

細菌性角膜炎

細菌性角膜炎とは、細菌に感染することで起こる角膜炎で、ゴミ・砂などの異物が目に入ったり、コンタクトレンズで角膜にキズがついたりすることで発症します。悪化すると失明に至る可能性もあるため、早めに適切な治療を受けることが大切です。

真菌性角膜炎

真菌性角膜炎とは、真菌(カビ)により炎症が起こる角膜炎で、細菌性角膜炎と比べると長期化しやすいといわれています。植物などによる角膜の外傷やソフトコンタクトレンズの長時間装着、ステロイド剤の長期点眼などが原因になり、何らかの持病があり目の抵抗力が低下している場合に発症しやすくなります。

ヘルペス性角膜炎(角膜ヘルペス)

乳幼児の頃に感染したヘルペスウイルスは、神経組織(神経系を構成する主要組織のこと)に潜んでいることが多いです。この潜んでいたウイルスが、発熱・紫外線・ストレスなどをきっかけに活性化して角膜へ移動すると、炎症を起こして症状が現れるようになります。

アメーバ性角膜炎(アカントアメーバ角膜炎)

池・沼などの淡水に生息するアカントアメーバという微生物によって炎症が起こる角膜炎で、夜眠れないほどの激しい目の痛みが現れます。コンタクトレンズも発症の原因になることがあり、コンタクトレンズの利用者が増加したことで発症者も増加傾向にあるといわれています。アカントアメーバは水道水の中にも存在するため、コンタクトレンズを水道水で洗浄したり、手入れが不十分だったりした場合に発症のリスクが高まります。

感染性角膜炎の治療内容

感染性角膜炎の治療は種類より異なります。例えば、細菌性角膜炎では、原因菌に適した抗菌点眼薬・内服薬・点滴薬により治療が進められることが一般的です。真菌性角膜炎では、抗真菌点眼薬に抗真菌内服薬・点滴薬を加えた治療を、基本的には1か月以上継続して行います。

ほとんどのヘルペス性角膜炎は、抗ウイルス眼軟膏を使用することで1週間から2週間程度で治まるといわれていますが、再発を繰り返すことも多く、注意が必要になります。また、一般的に、アカントアメーバ角膜炎の治療では、アカントアメーバに感染した角膜組織の除去・抗真菌点や消毒薬の点眼などを組み合わせて行われます。

おわりに:予防のためにはコンタクトレンズの使い方も大切

感染性角膜炎は、悪化すると視力が低下し、失明する恐れもあります。目を傷つけないようにしたり、こまめに手洗いするなどして手・指を清潔に保ったりすることなどが予防につながりますが、コンタクトレンズの使い方も大切になってきます。カラーコンタクトやサークルレンズを使っている人もいると思いますが、どのようなコンタクトレンズでも、適切な方法を守って使うことが大切です。また、目に症状があるとき、目の症状が長引いているときは、早めに医療機関を受診してください。

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