記事監修医師
東京都内大学病院眼科勤務医
渡辺 先生
2017/10/31 記事改定日: 2019/10/18
記事改定回数:1回
記事監修医師
東京都内大学病院眼科勤務医
渡辺 先生
逆さまつげとは、まつげが内側に生えてくることです。まつげが眼球に当たると、痛みや炎症などの症状が出ることもあるので、「たかがまつげ」と軽視できないこともあります。
この記事では、逆さまつげの原因や治療法、手術の流れなどをご紹介していきます。
目が充血することが多い、涙目になることが多い、他の人よりまぶしさに敏感という人は、ぜひとも参考にしてください。
通常、まつげはゴミや埃から瞳を守るために外側に向かって生えていますが、内側に向かって生えることがあります。
この「内側に向かって生えてきたまつげ」のことを「逆さまつげ」と言います。
逆さまつげが子供に多いのは、顔の筋肉がまだ発達途中で筋肉よりも脂肪が多いことが原因です。
通常、逆さまつげは放っておいても顔の筋肉が発達していく経過のなかで自然に治っていきます。
ただ、大人になっても治らない場合もありますし、
などの原因で起こることもあります。
逆さまつげは、「睫毛乱生(しょうもうらんせい)」と「睫毛内反(しょうもうないはん)」、「眼瞼内反(がんけんないはん)」の3つに分けられます。
いずれも症状が改善せず、痛みなどのトラブルが絶えない場合は治療が必要となります。
まつげはゴミや埃から眼球を守るためにあります。
逆さまつげになると、まつげそのものが眼球に当たることになるので、ごみが入っていないくても痛みやゴロゴロ感を感じることになり、その結果として
などの症状が現れ、日常生活に支障が出ることもあります。
また、視力低下の原因になることもあるので、症状がある場合は治療を検討した方がいいでしょう。
軽度な逆さまつげの治療法は、以下のように逆さまつげの種類によって違ってきます。
痛みがひどく、重症と判断された場合は、手術を検討することがあります。
逆さまつげの手術方はそのタイプによって異なります。
睫毛乱生の場合は、レーザーや冷凍凝固などで睫毛の元となる根元の組織を破壊して治療を進めていきます。
基本的には局所麻酔を使うので、痛みを感じることはないでしょう。
眼瞼内反の場合は、内側に入り込んだように内反した瞼を正常な状態に治す手術が必要です。
軽度な場合には、二重の美容手術などで行われる「埋没法」が行われます。これは皮膚の一部を糸で縫って内反した瞼を外側へ引っ張る手術です。
重症な場合には、瞼の分厚くなった皮下組織や筋肉の一部を切除する「切開術」が行われます。
埋没法・切開法はいずれもメリットとデメリットがありますので、どの方法をとるかは医師と相談し、十分納得したうえで決めるようにしましょう。
目の痛みや違和感に悩まされる逆さまつげ。成長とともに改善するケースもありますが、痛みがひどかったりする場合は眼科で何らかの治療を行う必要があります。必ずしも手術が必要というわけではありませんので、まずは眼科で自分の状態をチェックしてもらい、自分にあった治療を受けるようにしましょう。