記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/10/23 記事改定日: 2019/5/8
記事改定回数:1回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
熱中症は、屋内でも屋外でもなる可能性があります。とくに子供や高齢者は症状が悪化しやすく、変化に気づきにくい場合があるので注意が必要です。熱中症の症状に早期に気づくために、熱中症の初期症状を理解しておきましょう。
熱中症とは、高温多湿の暑い気温の中にずっと居続けることによって体内の水分が急激に失われたり、直射日光を浴び続けることによって水分が失われ、体に不具合が起こることです。
気持ちが悪くなったりめまいがしたり、酷い場合は顔面蒼白で倒れるようなこともあります。また、一気に体温が下がり汗が一気に噴き出るようなこともあります。
炎天下で発症するというイメージを持っている人もいるでしょうが、室内でも高温の場合は熱中症になるリスクがあります。
熱中症を悪化させないようにするには、初期の段階で気づくことが大切です。そのためには、まず熱中症の初期症状というのを把握しておく必要があるでしょう。
このような症状があるのに無理して歩いたり立ったりすることで体調がもっと悪くなってしまったり、失神してしまったりすることもあるので、初期症状を感じたら無理をしないようにしてください。
初期症状が出てきたときはすぐに日陰に移動し、体を冷やすといった応急処置をする必要があります。
体を冷やすものを何も持っていない場合は、紙や手持ちの物で仰いで風を起こしたり、冷たい水やジュースを購入して体に当ててあげるようにしましょう。
また、紙やタオル、上着などを日傘代わりにして日陰を作ってあげても良いです。もし急に失神してしまった場合は、危険な状態かどうかの判断が難しいので、すぐに救急車を呼ぶようにしましょう。
症状が軽いからといって無理をし続けてしまうと、後遺症が残ってしまうようなこともあります。また、健康な人であっても環境や気温によって熱中症になってしまうようなことはあるので、この機会に初期症状などの知識を把握して、もしものときに備えましょう。
熱中症を予防するには、第一に身体を温めすぎず、しっかり水分補給を行うことが大切です。猛暑日などの長時間にわたる外出は控え、外出の際にも通気性のよい衣類や帽子を着用するなどして体温の上昇を防ぐようにしましょう。
また、水分は水やお茶、ジュースなどではなく電解質が含まれた経口補水液を摂取するようにしましょう。
一方、室内でも熱中症になることがあるため、気温が高い日はエアコンなどで室温を調整し、エアコンがない場所では窓を開けて風通しを良くするなどの工夫も大切です。
熱中症の初期症状は、めまいや立ちくらみ、視界の変化などがあります。これは室内でも起こりうるので、屋外屋内問わず疑わしい症状が現れたらすぐに日陰や涼しい環境に移動し、体を冷すようにしましょう。また、症状が悪化しているように感じた場合は、早めに病院を受診してください。歩けなくなってしまった場合は救急車を呼んでもかまいません。熱中症は深刻な後遺症が残ってしまうリスクがあるので、軽く考えずに万全の対策をとりましょう。