記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/10/31
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
お腹が張ってしまって苦しい…そんなガスだまりによる腹痛でお悩みの方は多いといわれています。では、ガスが原因での腹痛を解消するにはどうすればいいのでしょうか?ガスがたまる原因と併せて解説していきます。
便秘と腹痛は密接に関係しており、ガスだまりが原因でお腹が痛くなることがあります。ガスが原因で起こる腹痛では、お腹が張って重く感じるのが特徴です。お腹をこわしたときのような下痢などの症状はありませんが、お腹に不快感を感じます。
そもそもガスは食べ物を分解する過程で発生するものです。食事をすることによって腸内細菌は活発になり、食物を分解するのですが、ガスの大半はこの分解の過程で発生します。
つまり、ガスだまりには食生活が大きく関わっています。例えば食物繊維の摂りすぎは良くありません。「食物繊維は便秘解消に効果がある」と考えている方は非常に多いですが、摂りすぎると消化が悪くなって逆に便秘にしてしまうのです。
また、肉類の摂りすぎも良くありません。肉類などのたんぱく質を過剰に摂取することで悪玉菌が増えてしまい、そのため臭いのきついガスがたくさん発生することが考えられます。肉類を食べるときは、たんぱく質を分解する働きのある果物や野菜を一緒に食べるといいでしょう。
さらに腸はストレスに左右されやすいこともあるので、できるだけストレスをためないことも大切です。
まず、お腹の張りなどによる不快感は、腸にたまっているものを出すことで改善します。例えばマッサージが効果的です。まず膝を曲げて仰向けに寝ます。そして右骨盤の上を両手でゆっくり押し、次に右肋骨の下、左肋骨の下、さらに左骨盤の上という順番で押していきます。最後は膀胱の上を押すことでガスが排出されやすくなるでしょう。
また、腹式呼吸も効果的です。もう息を吐き出せない、吸えない、というくらいまで深い呼吸を10回ほど繰り返してみましょう。腸が刺激され、お腹の張りを解消することができます。これらのことを行っても解消されない場合は市販薬を使ってみてもいいでしょう。
お腹の張りは生活習慣が原因となっていることがほとんどなので、生活を正すことで予防にもつながります。まずは食生活について考えてみましょう。ついつい早食いしてしまうことはありませんか。実は早食いはお腹の張りに大敵なのです。早食いすることで食事と一緒に空気も飲み込んでしまい、結果、ガスがたまってしまうことになります。一口に30回以上噛むように心がけてみてください。
また、ヨーグルトや納豆など善玉菌を増やす食べ物を積極的に摂取することも予防になります。お腹の張りは、悪玉菌が増え、腸内環境が乱れることで起こるからです。
ガスがたまる原因の多くは、食生活の乱れやストレスによるものです。ガスだまりによる腹痛でお悩みであれば、生活習慣を正しつつ、ご紹介したマッサージを試してみてくださいね。