記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
2017/10/31 記事改定日: 2020/2/6
記事改定回数:2回
記事監修医師
MYメディカルクリニック横浜みなとみらい 院長 東京大学医学部卒 医学博士日本呼吸器学会認定呼吸器専門医日本内科学会認定総合内科専門医人間ドック学会認定医難病指定医Member of American College of Physicians
山本 康博 先生
女性には「頻尿」のトラブルが多いです。デリケートな悩みなので相談しにくいので、困りますよね。ところで、女性の頻尿はいったいなにが原因で引き起こされるのでしょうか。
この記事では、女性の頻尿の原因と解消のためのトレーニング方法をご紹介します。
排尿のペースは、2時間に1回くらいのが一般的です。
もし、1時間に1回以上のペースで排尿がある場合は頻尿が疑われ、昼間8回、夜間2回以上は頻尿と判断されることが多くなります。
頻尿は女性に多い症状のひとつではあり、女性の頻尿は「冷え」が原因になることが多く、そのなかでもとくに多いとされる原因が「下半身の冷え」です。
冷え以外では、カフェインの摂りすぎや緊張、ストレス、過活動膀胱(自分の意志とは関係なく膀胱が勝手に収縮する状態)などが原因になることもあります。
また、膀胱炎も「女性の頻尿」を引き起こす原因のひとつです。
膀胱炎になると膀胱の感覚が鈍ったり、敏感になったりするので尿意を止めることが難しくなります。
そのほか、女性特有の頻尿の原因として忘れてはいけないのが、「骨盤底筋のゆるみ」です。子宮や膀胱などの内臓を支えている骨盤底筋が妊娠、出産、加齢、閉経、運動不足などを原因として緩み、頻尿を引き起こすことがあります。
女性の頻尿は、妊娠によるホルモンバランスの変化や大きくなった子宮の膀胱への圧迫、膀胱炎や尿道炎などの排尿に関わる器官の炎症、子宮筋腫など膀胱の近くにある臓器の病気によって引き起こされていることもあります。
腹痛や排尿時痛、不正出血など頻尿以外の症状がある場合や、妊娠の可能性がある場合はなるべく早めに病院を受診して検査を受けるようにしましょう。
また、頻尿以外に「尿漏れ」や「尿失禁」がある場合も注意が必要です。すぐに病院を受診しましょう。
病気が原因でない女性の頻尿の多くは加齢や肥満、妊娠・出産などによる骨盤底筋のゆるみが原因です。これらの頻尿は薬などで改善することは難しく、「骨盤底筋トレーニング」などで筋肉を鍛えれば自然と改善していくことがあります。
骨盤底筋トレーニングには様々な方法がありますが、どこでも簡単にできるのは、肛門を10秒間ギュッと締めて力を抜いて、また10秒間締めて…という動作を繰り返すことです。立った状態で行うのが最も効果的ですが、座ったり横になったりした状態でも行うことができます。テレビを観ているときなどちょっとしたスキマ時間に行ってみましょう。
また、そのほかにも膀胱の機能を鍛える「膀胱訓練」もおすすめです。これは、尿意を感じてもある程度まで我慢し、我慢する時間を徐々に伸ばしていくというもので、訓練を続けていくことで膀胱が尿を溜める機能が高まり、自然な頻尿の改善を期待することができます。
女性の頻尿の原因は、冷えや過活動膀胱、骨盤底筋のゆるみなどが多いですが、病気や妊娠などが原因になることも少なくありません。頻尿の改善には原因に合った治療・ケアが重要です。まずは病院に相談し、頻尿の原因を特定してもらいましょう。